IBM(Hardware) IBM Storage Scale System
2023年より IBM Elastic Storage System (ESS)は名称が IBM Storage Scale System (SSS)と新しくなっております。
IBM Storage Scale Systemの特長
バリュー | キーメッセージ |
---|---|
(1) ソフトウェアRAID機能 (Spectrum Scale De-Clustered RAID) |
RAID6に加え3パリティ/3wayミラー/4wayミラーが可能。RAID再構築プロセスやディスク障害からのリカバリー・プロセスのオーバーヘッドを軽減。 |
(2) End to Endチェックサム機能 | Spectrum Scaleクライアント-サーバー間、サーバー-ディスク間それぞれにおいてデータが正しくRead/Writeされるかをチェックされ、ディスク・ドライブのサイレント・エラーを防止。 |
(3) Small Write高速化機能 | Small Writeを独自キャッシュ機能により高速化。 |
(4) セキュリティ機能 | ファイルシステムに対するユーザー操作の記録保護、ファイル単位の暗号キー作成に対応。 |
(5) AIの高速処理 | NVIDIA GPUDirect Storageに対応。AIアプリケーションの大量データ処理スピードを高速化。 |
(6) 高可用性構成 | スケールアウトの拡張性と高可用性構成が可能。 |
Flash/HDD 2階層による適材適所の配置をご提供
「アクセス頻度」 「サイズ」 「拡張子」などのポリシーに応じて自動または手動で、適材適所のデータ配置を実現
- 配置ポリシー:ファイル作成時の保管プールのルール(「.log」ファイルはHDDプールに保管など)
- 移行ポリシー:プール間のデータ移動のルール(100GB以上のファイルをFlash->HDDへ移動(Flashから退避させる)など)
性能と大容量を追求した Spectrum Scale アプライアンス
最新のハードウェア/Spectrum Scaleでさらなる高速・低レイテンシーを実現+大容量にも対応する新しい設計
- 2023年12月出荷開始
- 4Uで256GB/s Readパフォーマンス(*)
- 最小 46 TBから構成可能
- 最大9台までのHDD拡張筐体可能 (2024年6月~)
- キャニスター当たり8枚までアダプターを搭載可能
- 最大4枚:NVIDIA ConnectX-7(Infiniband, Ethernet)
- 最大6枚:拡張筐体用 24Gb SASアダプター

SSS 6000 スペック
SSS 6000 | |
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最大性能 | 256GB/sec (*) |
NVMe Flash ドライブ |
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Flash Core Module | 19.2TB, 38.4TB |
PCI | PCI 5.0 |
IO アダプター |
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拡張筐体 | 4U HDD拡張筐体 x 9台まで追加可能 (20/22TB x 91本/1台) |
NFS/CIFS アクセス (プロトコル対応) |
プロトコル VM を組み込み (外部のプロトコル・ノードも可能) |
SSS バージョン | SSS v6.1.9 (Spectrum Scale 5.1.9)~ |
(*) 記載している性能値は特定の条件下で計測した値です。値はファイルサイズや IO 特性によって変わります。
IBM は全ての環境において、これらの値を保証するものではありません。ご了承いただきますようお願い申し上げます。
SSS 6000 容量
- Flash x 1筐体のRAID構成後の容量
Flash 24本 48本 3.84TB NVMe 46 TiB 93 TiB 7.68TB NVMe 93 TiB 187 TiB 15.36TB NVMe 187 TiB 376 TiB 30.72TB NVMe 376 TiB 753 TiB 19.2TB FCM 234 TiB 469 TiB 38.4TB FCM 539 TiB 1089 TiB - Flash プールでメタデータを保管する想定
5%をメタデータに確保する想定 - SSS RAID は 8+2P 想定
- Flash プールでメタデータを保管する想定
- HDD x 1筐体 の RAID 構成後の容量
HDD drive 46本 (*) 91本 20TB 593 TiB 1228 TiB 22TB 652 TiB 1351 TiB (*)46本構成は HDD筐体 x 1筐体のみで可能な構成
HDD筐体 x 2筐体以上では筐体に91本フルで搭載必要- HDDプールではメタデータを保管しない想定
Flashプールでメタデータを保管する想定 - SSS RAIDは8+2P想定
- HDDプールではメタデータを保管しない想定
メタデータや RAID 前提などの条件によって容量は多少異なります。詳細については見積もりツール(FOSDE) などで確認することができます。
特長(1) Spectrum Scale De-Clustered RAID
De-Clustered RAID (8+2P or 8+3P)で大容量でも高い耐障害性を実現
- 従来のストレージ機器で実装されているRAID6に加え3パリティ/3wayミラー/4wayミラーが可能。通所のファイルストレージより更に高い信頼性を実現。
- Spectrum Scale De-Clustered RAIDは、クライアント・データ、冗長情報、スペア・スペースをJBOD のすべてのディスクにわたって均一に分散。従来のRAIDと比較して、再構築プロセスやディスク障害からのリカバリー・プロセスのオーバーヘッドが軽減。
- 従来のRAIDテクノロジーを使用した場合には数時間から数日間かかっていたテラ・バイト単位の障害ドライブ全体のクリティカル・リビルドをわずか数分間で完了することも可能。
8+3P Native RAIDのリビルド試験を実施 (2TB HDD, 99%使用率)
- 2本のディスク故障までは通常リビルドを実施
- アプリケーションからのIOが実行されていない時にのみリビルド処理
- 3本目のディスク故障からクリティカル・リビルドを実施
- アプリケーションIOよりもリビルドを優先
- クリティカル・リビルドが終了すると通常のリビルドに移行
特長(2) End-to-end Checksum
- Spectrum Scaleクライアント-サーバー間、サーバー-ディスク間それぞれにおいてデータが正しくRead/Writeされるかをチェックすることで、ディスク・ドライブなどにおけるサイレント・エラーを防止。これによりデータ保全性が向上。
- Spectrum Scaleクライアント、ESSサーバー (NSDサーバー)間
- Read/Write時、checksumによりデータが正しいか否かを確認
- ESSサーバー (NSDサーバー)、ディスク (NSDディスク)間
- Write時、データの内容からversion番号を計算してtrailerをデータに付加すると同時に、当該番号をメタ・データ上にも保持
- その後のRead時、読み込んだデータの内容から計算されるVersion番号をメタ・データ上の値と比較
- 両者が異なる場合データ障害と判断し、RAIDパリティによるデータ復旧を実施
- 特長
- 磁気ディスク装置のコントローラで検知できないサイレント・エラーに対しても、NSDサーバー上のIBM Spectrum Scale Native RAIDプログラムにより、障害検知および修復が可能
- ネットワークに比べてサイレント・エラーが発生しやすいディスク・ドライブをもフォーカスし、クライアント、NSDディスク間でEnd to Endのチェック機能を提供

特長(3) Small Write高速化
- Small Writeを独自キャッシュ機能により高速化
- 独自キャッシュはサーバー間で冗長化されるので障害時のデータ消失を防止可能
特長(4) 強化されたセキュリティ
- Spectrum Scale V5でセキュリティ強化されたFile Audit Logging (FAL)
-
- ファイルシステムに対するユーザー操作をEventとして記録
- 記録可能な主なEvent:Open, Close, Destroy(Delete), Rename, Unlink, Remove Directory, Extended Attributed Change, Access Control List (ACL) Change
- 記録された情報は、専用のセキュリティ・エリアに格納し保護
- 従来の暗号化機能も使用可能
-
- 暗号化キーはファイル単位で作成し、マスター・キーは管理サーバーで管理
- 暗号化するファイル属性の指定や暗号化アルゴリズムの指定など、ポリシー・ベースでの暗号化が可能
- 準拠する標準:FIPS 140-2, NIST SP800-131A

特長(6) ESSの高可用性構成
Spectrum Scaleのデータ保護とESSのデータ保護のしくみを組み合わせて高可用性が可能です。
ファイルシステムレベルで二重書きを行うことが可能(NSDを2つのFailure Group(FG)に分けて、データのレプリカを2とする設定)
*Failure Group: 障害点を共有するNSDのセット
*Max三重書き込みまで可能
- 2022年5月出荷開始
- 2Uで91GB/s Readパフォーマンス
- 最小46TBから構成可能
- 最大4台までのHDD拡張筐体可能 (*)
- キャニスター当たり 4枚までアダプターを搭載可能
- Mellanox ConnectX-6
- または拡張筐体用 SAS アダプター
柔軟にポリシーで自動振り分けも可能
- 保管場所を意識せずアクセス
- サイズやアクセス頻度/経過時間などのポリシーで自動化

ESS 3500 スペック
ESS 3500 | |
---|---|
最大性能 | 91GB/sec (*) |
NVMe Flash ドライブ | •3.84 / 7.68 / 15.36 / 30.72 TB •24 (or12)ドライブ |
PCI | PCI 4.0 |
IO アダプター | •Infiniband HDR/EDR, 100G Ethernet (VPI 対応: IB/Ether をモード変更で対応) •4スロット |
拡張筐体 | HDD 拡張筐体 x 4台まで追加可能 (10/14/18/20 TB x 102 HDD/1台) |
NFS/CIFS アクセス (プロトコル対応) | プロトコルVMを組み込み (外部のプロトコル・ノードも可能) |
ESS バージョン | ESS v6.1.3 (Spectrum Scale 5.1.3)~ |
(*) 記載している性能値は特定の条件下で計測した値です。値はファイルサイズや IO 特性によって変わります。
IBM は全ての環境において、これらの値を保証するものではありません。ご了承いただきますようお願い申し上げます。
ESS 3500 容量
- Flash x 1筐体のRAID構成後の容量
Flash drive 12本 24本 3.84TB 22 TiB 45 TiB 7.68TB 45 TiB 93 TiB 15.36TB 93 TiB 187 TiB 30.72TB 187 TiB 375 TiB 上記の前提:
- Flash プールでメタデータを保管する想定
5%をメタデータに確保する想定 - ESS RAIDは8+2P想定
- Flash プールでメタデータを保管する想定
- HDD x 1筐体のRAID構成後の容量
HDD drive 52本 (*) 102本 10TB 338 TiB 691 TiB 14TB 474 TiB 968 TiB 18TB 609 TiB 1245 TiB 20TB 677 TiB 1383 TiB (*)52本構成はHDD筐体 x 1筐体のみで可能な構成
HDD筐体 x 2筐体以上では筐体に102本フルで搭載必要上記の前提:
- HDDプールではメタデータを保管しない想定
Flash プールでメタデータを保管する想定 - ESS RAIDは8+2P想定
- HDDプールではメタデータを保管しない想定
メタデータや RAID 前提などの条件によって容量は多少異なります。詳細については見積もりツール(FOSDE) などで確認することができます。