最小構成の場合は、1台のWindowsサーバーに集約してしまうことも多いです。
よくあるバックアップサーバー(保存先も兼務)の構成イメージですね。
よくある構成例
更新日:2023/9/26
ここでは、Veeam Backup & Replication(VBR)を使用したオンプレミス環境でのよくある構成例を解説します。
コンポーネントとオプション
基本構成要素(コンポーネント) | |
---|---|
Veeam Backup server (バックアップサーバー) |
Veeam環境を管理運用 必須コンポーネント。管理サーバー。 小規模環境であれば、他のコンポーネントもここに集約する場合が多い。 ※内部の構成DBはMicrosoft SQL ServerもしくはPostgreSQL(v12より対応)より選択いただけます。 |
Backup proxy (バックアッププロキシ) |
バックアップ処理を実施 仮想基盤側のスナップショットからデータを読み取り、保存先に送信します。レプリケーションの場合にはターゲットでVMのデータを受信し、そのデータを展開、複製VMに書き込むというソース、ターゲット間でのデータの転送を行います。 |
Backup repository (バックアップリポジトリ) |
バックアップ保存先 各種リストアで使用する、バックアップイメージとバックアップ、レプリケーション時に使用されるメタデータを保存します。リポジトリにはWindows、Linuxサーバ、CIFSのNASデバイス、または重複排除デバイスを使用できます。 |
Tape server |
テープへのバックアップを管理運用 テープへ二次バックアップするためには、テープサーバーの構築が必要です。 |
Veeam WAN Accelerator |
WANアクセラレータオプション WAN経由でデータをレプリケーションする際、転送元・転送先双方に設置。グローバルデータのキャッシングおよびデータ重複排除を行い、ネットワーク帯域負荷を軽減化。 |
Mount server |
Mount Server
ゲストOSファイルとアプリケーションアイテムを処理するリストアに必要なサーバー。 |
Gateway server |
Gateway server
バックアップサーバーとバックアップリポジトリを橋渡しする補助バックアップインフラストラクチャコンポーネント。 |
Veeam Agent for Microsoft Windows/Linux/Mac |
物理サーバー用エージェント Microsoft Windows/Linux/Macの物理サーバー,デスクトップコンピュータおよびラップトップをバックアップするためのエージェント。 |
Veeam Enterprise Manager | 複数のVeeamバックアップサーバを統合管理 複数拠点のVeeamバックアップサーバーを統合管理できるほか、システム運用者用のWEB UI(日本語対応)としても。 ※システム管理者によるスケジュールやジョブ設定はVeeamバックアップサーバーのGUIコンソール(英語)から操作が必要です。 |
File Proxy | NASバックアップ用ファイルプロキシ NASのデータをVeeamリポジトリに書き込むために必要。 |
Veeam Backup for Nutanix AHV |
Nutanix AHV環境用プロキシ Nutanix APIと連携し、エージェントバックアップ・復元を可能に。 |
Veeam Backup for Red Hat Virtualization |
Red Hat Virtualization(RHV)環境用プロキシ RHVのoVirt仮想化管理プラットフォームと連携し、エージェントバックアップ・復元を可能に。 |
Veeam Agent for IBM AIX/Oracle Solaris |
IBM AIX/Oracle Solaris環境専用エージェント IBM AIX/Oracle Solaris環境での整合性の取れたファイルレベルのバックアップが可能に。 |
Veeam Explorer for Oracle/Microsoft/PostgreSQL |
データベースアプリケーション用 VBRやVM365でトランザクションの整合性を維持したデータベースのバックアップデータから、きめ細やかに直接エクスポートができます。 |
Veeam Plug-in for SAP HANA/Oracle RMAN/SAP on Oracle/SQL Server |
Oracle RMAN/SAP HANA/SQL Server環境用プラグイン
Oracle RMAN/SAP HANA/SQL Server環境をネイティブにバックアップすることができ、きめ細やかに復元が可能に。 |
主な構造
CASE.1 最小構成
最低限の構成で十分な方におすすめです。
Veeam Backup Severが一台あればスモールスタートで運用開始が可能です。
Veeam Backup Severが一台あればスモールスタートで運用開始が可能です。
All in One 型
CASE.2 テープ構成
最低限の構成で、バックアップデータをテープに二次バックアップしたい方に。
テープにバックアップする場合はTape Serverを構築してください。
テープにバックアップする場合はTape Serverを構築してください。
CASE.3 大規模構成
VMの容量や台数が増えて大規模な構成になってもVeeam Backup Serverを増やす必要はありません。
Backup Proxyを増やすだけで運用可能です。環境が大きくなっても最低限の費用でリソース追加できる点がVBRの大きなメリットです。
Backup Proxyを増やすだけで運用可能です。環境が大きくなっても最低限の費用でリソース追加できる点がVBRの大きなメリットです。
CASE.4 統合管理構成
複数のサイトのバックアップを統合して管理したい場合は、Enterprise Managerを設置し、各サイトのVeeam Backup Severを統合管理します。
CASE.5 レプリケーション構成
バックアップデータを別サイトへダイレクトに複製することで、復旧時の時間を削減することができます。また、重複排除でデータ複製が可能です。
本番側サイトAが被災した際には、災対側サイトBに立てたVeeamバックアップサーバーからフェイルオーバーをキックしてください
CASE.6 ストレージスナップショット連携構成
バックアップが長時間に及ぶケースや仮想マシンへの変更が多い環境に。
データストアの空き容量不足やシステムのパフォーマンス低下を防ぎます。スナップショット削除時の統合処理時間の削減でき、仮想マシンの応答停止が懸念される場合に最適の構成です。
データストアの空き容量不足やシステムのパフォーマンス低下を防ぎます。スナップショット削除時の統合処理時間の削減でき、仮想マシンの応答停止が懸念される場合に最適の構成です。
ストレージスナップショット連携
仮想マシンのスナップショットが保持される時間が短くなり、VMバックアップ時のパフォーマンスが改善。
対応機種の詳細は下記URLをご確認ください。https://www.veeam.com/jp/storage-integrations.html
CASE.7 重複排除ストレージ連携構成
VBRは重複排除ストレージのDell PowerProtect DD+ DD BoostまたはHPE StoreOnce + Catalystと組み合わせることにより、重複排除の精度を高めることができます。
CASE.8 オンプレからAWS/Azure/GCPへのレプリケーション構成
WANを経由してAWS/Azureのクラウド環境へデータを送るだけで簡単にレプリケーションが完了します。
オンプレミス環境のデータをパブリッククラウドへ複製することで、災害対策としてのクラウド活用が可能です。
オンプレミス環境のデータをパブリッククラウドへ複製することで、災害対策としてのクラウド活用が可能です。
クラウドネイティブのバックアップは…
Veeam Backup for AWS/Microsoft Azure/Google Cloud
Veeam Backup for AWS/Microsoft Azure/Google Cloud
- クラウドインスタンスをエージェントレスバックアップ
- VBRコンソールから統合管理可能
- 異なるプラットフォームに移行できクラウドロックイン回避
- Marketplaceで入手可能
CASE.9 NASバックアップ構成
Veeamサーバー内のファイルプロキシ(もしくはプロキシサーバー)に並列処理をさせることで高速バックアップします。
NASがDell PowerScale / Isilonであれば、API連携して増分バックアップ。
メタデータを処理するリポジトリを重複排除ストレージとは別のSSDで構成することで処理性能が向上します。
NASがDell PowerScale / Isilonであれば、API連携して増分バックアップ。
メタデータを処理するリポジトリを重複排除ストレージとは別のSSDで構成することで処理性能が向上します。