Pure Storage Evergreen//One
Pure Storage が提供するEvergreen//Oneは、「使う容量の分だけお金を支払う=STaaS」というストレージの新しい買い方です。
通常ストレージを買うときは最初に機器を今後の需要予測も含めて必要な容量分を一括で買いユーザーがそれを所有しますが、
Evergreen//Oneにおいては、ユーザーは必要な容量を必要な時に従量課金制で料金を支払って利用します。
ハードウェア機器はユーザー側のオンプレ環境に設置されますが、機器の所有権はあくまでもメーカーにあり、ストレージの構築から運用・管理までのすべてをメーカーが提供してくれるので、ユーザー運用担当者の負担が大幅に軽減されます。
ハードウェアを購入する場合と比べて、多額の初期投資や作業費用が不要になるだけではなく、
資産はメーカーにあるため全額経費とすることが可能で、ストレージ資産をオフバランス(経費計上)できるというコスト的なメリットもあります。
製品メニューが容量や用途によって分かれており、最低容量は50TiB/最低契約期間は12ヶ月からとなっています。
Service | For AI | Unified Block & File | ||||
Tiers | AI | Ultra | Premium | Performance | Capacity | |
オンプレ | オンプレ&パブリッククラウド | オンプレ&パブリッククラウド | オンプレ&パブリッククラウド | オンプレ | ||
参考ワークロード | ・トレーニング推論 ・RAG ・機械学習 ・コンピュータビジョン ・ディープラーニング ・LLM |
・インメモリ・データベース ・Oracle ・SAP HANA ・ティア 0 データベース |
・VDI・仮想化 ・本番データベース |
・Tier1 ワークロード ・VSI(VM) ・本番データベース ・コンテナ ・クラウドへの DR |
・Tier2 データベース ・VSI(VM) ・IoT・バックアップ ・スナップショット |
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パフォーマンス | 30GB/s | 48MB/s | 24MB/s | 8MB/s | 1.6MB/s | |
Provisioned | Per TiB (EUC) | Per TiB (EUC) | Per TiB (EUC) | Per TiB (EUC) | ||
消費電力 | 100 W/GB/s | 7 Watts | 4 Watts | 3 Watts | 2 Watts | |
7 W/TiB (EUC) | Per TiB (EUC) | Per TiB (EUC) | Per TiB (EUC) | Per TiB (EUC) | ||
可用性 | 99.9999% (計画的なメンテナンス含む) | |||||
バッファ容量 | 25% | |||||
最低ご契約容量 | 30GB/s(Bandwidth) | 50 TiB(EUC) | 200 TiB(EUC) | |||
最低ご契約機関 | 12ヶ月 |
Service | Unified Fast File & Object | |||
Tiers | Premium | Performance | Standard | |
オンプレ | オンプレ | オンプレ | ||
参考ワークロード | ・高性能分析 ・画像データ ・リッチメディアコンテンツ |
・IoTデータ ・ソフトウェア開発 ・S3アプリケーション |
・高速リストア ・アーティファクト・リポジトリ |
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SLA | パフォーマンス | 50MB/s | 20MB/s | 10MB/s |
Per TiB (EUC) | Per TiB (EUC) | Per TiB (EUC) | ||
消費電力 | 4 Watts | 4 Watts | 4 Watts | |
Per TiB (EUC) | Per TiB (EUC) | Per TiB (EUC) | ||
可用性 | 99.9999% (計画的なメンテナンス含む) | |||
バッファ容量 | 25% | |||
最低ご契約容量 | 100 TiB(EUC) | 100 TiB(EUC) | 100 TiB(EUC) | |
最低ご契約機関 | 12ヶ月 |
Service | Unified Data Repository | ||
Tiers | Block & File | Block & Object | |
オンプレ | オンプレ | ||
参考ワークロード | ・長期のバックアップと保持 ・法規制、コンプライアンス、ビジネス・ポリシーのためのアーカイブ ・ディスク置き換え |
・医療画像管理システム(PACS) ・監視カメラの映像 ・分析と AI のリポジトリ ・探索的データ解析 |
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SLA | パフォーマンス | 0.5MB/s | 1MB/s |
Per TiB (EUC) | |||
消費電力 | 3 Watts | 2 Watts | |
Per TiB (EUC) | |||
可用性 | 99.9999% (計画的なメンテナンス含む) | ||
バッファ容量 | 25% | ||
最低ご契約容量 | 1500 TiB(EUC) | 500 TiB(EUC) | |
最低ご契約機関 | 36ヶ月 |
ネットワールドは、キンドリルジャパン株式会社が手掛ける大手流通業の基幹システム向けストレージ基盤の刷新プロジェクトにおいて、
「Evergreen//One」を国内で初めて納入しました。
Evergreen//Oneを導入した流通業の顧客は、基幹システムのストレージ基盤が更新時期を迎えていました。
新しいストレージの構築を担ったキンドリルは、ストレージが保守切れを迎える度に多額の費用を掛けてハードウェアを入れ替え、
リスクを伴う移行作業やシステム停止のための業務調整が発生するのは、顧客にとって大きな負荷となることから、
安心して長く使用し続けられるよう従量課金型サブスクリプションモデルEvergreen//Oneを提案しました。
ストレージ導入にまつわる課題として、ニーズに合った容量の製品がないために余剰な投資を強いられることがありますが、買い切り型からサブスク型モデルに転換したことで、
実際に必要な分だけの性能・容量を月額料金で利用できる環境が実現しました。
さらにコスト・財務面でのメリットは大きく、買い切り型調達のように多額の初期費用を確保する必要がない上に、面倒な固定資産管理作業も不要。
ハードウェアの老朽更新に伴う諸々の費用などもカットすることができます。
類似のサブスク型サービスの中には、圧縮・重複排除後の容量をベースにするものがあり、その方が一見安く見える場合もありますが、圧縮・重複排除の効果を予測することは難しく、
想定通りに効かなければ追加投資が必要となります。逆に、効き過ぎていたら過剰投資だと評価されてしまうことを考えると、圧縮・重複排除に関係なくサーバーから書き込んだ容量を課金ベースとする
Evergreen//Oneの方が、シンプルで分かりやすいと評価されました。
今後は、更新時期を迎える他のストレージも、Evergreen//Oneへと順次移行する計画で、災害対策用のバックアップ先もテープからオブジェクトストレージへ変更する予定です。