NetApp 技術ガイド【 2022年7月GA版リリース】ONTAP 9.11.1アップデート情報
ONTAP9.10.1の概要と新機能をご紹介します。
ONTAPのサポートポリシーに関しては、こちらをご確認ください。
※以下、NetApp公式発表の参考訳をネットワールドが独自に翻訳したものとなり、内容を保証するものではございません。また初期リリースの時点の情報であり、製品への実装は変更される可能性がございます。
NetApp ONTAP 9.11.1は、統一されたシームレスなハイブリッド クラウド環境を構築するための、最先端のデータ管理ソフトウェアの最新世代版です。オンプレミス、パブリッククラウドなど、ビジネス全体に散在するデータの管理、移動、保護の方法を簡素化します。ONTAPは、新しいレベルのセキュリティ、展開の柔軟性、シンプルさ、データ保護を、強力なデータ管理機能や実証済みのストレージ効率、主要なクラウド統合と組み合わせています。このリリースは、今日のビジネスクリティカルなアプリケーションをサポートする一方で、データインフラを将来にわたって保護するため、クラウド戦略の進化に伴い、さまざまな新しい要件に対応することが可能になります。
IT運用の簡素化と柔軟なハイブリッドクラウド環境の構築という継続的なニーズに応えるため、ONTAP 9.11.1では、セキュリティ、管理の簡素化、データ保護、パフォーマンス、クラウド統合、スケールアウトNASなどにおいて大きな進化を遂げています。ONTAP 9.11.1は、ネットアップの新しい次世代フラッグシップ ハイブリッドフラッシュシステムであるFAS9500にも対応しています。最新の処理アーキテクチャを搭載したこのシステムは、最も要求の厳しいエンタープライズ・ワークロードを対象としています。
これらのONTAPの機能強化は、幅広い導入オプションで活用することができます。ネットアップのAFF、FAS、AFF All SAN Array(ASA)システム、FlexPodコンバージドインフラソリューション、NetApp ONTAP Select、Cloud Volumes ONTAPなど、さまざまな導入オプションでONTAPの拡張機能を利用できます。
ONTAP 9.11.1は、ネットアップのサポートサイトで入手できます。ネットアップは、NetApp Active IQ サービスから利用できるUpgrade Advisorツールを使用して、アップグレード計画を作成することを強くお勧めします。
ONTAP 9.11.1ソフトウェアには、次のような主な新機能が搭載されています。
パフォーマンスと容量の完璧なバランスを目指して構築された最新のFASラインナップは、パフォーマンスが50%向上し、高度なサイバー耐障害性を備え、モジュール設計により信頼性、可用性、保守性が強化されており、汎用アプリケーションだけでなくバックアップやリテンションでもデファクトスタンダードとなることでしょう。また、既存のFAS9000システムへの投資を強化するため、FAS9500へのインプレース・コントローラ・アップグレード・キットが用意されています。
• SN2100スイッチのサポート
16ポートのスイッチは、10GbE、25GbE、40GbE、100GbEの接続に対応しています。SN2100は、ONTAPシステムクラスターネットワーク、バックエンドストレージネットワーク、またはMetroCluster IPネットワークに使用可能です。
ボリュームやスナップショットの削除など、データを破壊する可能性のあるコマンドを複数の管理者が承認することを義務付けることで、データの損失を防ぎ、内部脅威(不正な管理者)や資格情報の漏洩から保護します。たとえば、漏洩した管理者クレデンシャルを持つハッカーや、不正な管理者によるボリュームやNetApp Snapshotコピーの削除を防止できます。
• 自律的なランサムウェア対策機能の強化
ランサムウェアの検出アルゴリズムが強化され、より繊細なマルウェアの脅威を検出できるようになりました。
• クラスタ化された外部キーサーバー
クラスタ化されたKMIPサーバソリューションを提供するネットアップパートナー向けに、クラスタ化された外部キー管理サーバのサポートが追加されました。
• Transport Layer Security (TLS) 1.3
TLS1.3のサポートが追加され、NetApp ONTAP System Manager、SnapCenter、Active IQ Unified Manager、KMIPなどの管理プレーンI/Oトラフィック向けに、より高速で安全なWeb HTTPS通信プロトコルが提供されます。
ストレージ仮想マシン(SVM)レベルで遠隔測定を行い、SVM内のボリュームに存在するクライアント、ユーザ、ディレクトリ、ファイルの「ホットスポット」を把握することにより、パフォーマンスの問題を明らかにし、サービス品質とリソース計画を向上させることができます。以前のONTAP 9.10.1リリースで導入されたアクティビティ・トラッキングは、個々のボリューム・レベルでのホットスポットの特定に役立ちます。
• 非同期ディレクトリ削除
この新しいクライアントベースの機能により、バックグラウンドでの削除が可能になり、ホストI/Oへの影響や、待ち時間によるパフォーマンスへの影響を排除することができます。この機能は、ディレクトリ構造内に多数の一時ファイルを作成する大規模な環境において特に有効です。
NetApp ONTAP FlexGroupボリュームをSnapLockボリュームとして作成できるようになり、消えないWORMにより保護されたデータに対して、さらに高いパフォーマンスと大規模な拡張性を実現できるようになりました。この機能は、コンプライアンス要件をサポートするだけでなく、ランサムウェア攻撃から保護できるデータ量を拡大する上でも重要です。 注:この新しいONTAP機能には、LockVault、イベントベースのリテンション、およびリーガル・ホールドのサポートは含まれていません。これらの機能は、将来のONTAPリリースで提供される可能性があります。
• SnapMirror Business Continuityの機能強化
最大50の整合性グループと400の同期レプリケーションボリュームを新たにサポートすることで、スケールが拡大し、I/Oダウンタイムが削減されます。また、二次サイトと三次サイトへのファンアウトをサポートするアプリケーションレベルのレプリケーショントポロジーを追加することで、データの耐障害性が向上します。UNIX AIX Hostのサポートも可能になりました。
ONTAP 9.11.1リリースの機能の詳細については、 「ONTAP 9.11.1リリースノート」 を参照してください。
ONTAP 9.11.1と共に使用する必要があるネットアップ製品の付属バージョンは次のとおりです。
- Active IQ Unified Manager 9.11
- NetApp Manageability SDK 9.8P4
- NetApp SnapCenter 4.5
- VMware vSphere 9.11用のONTAPツール
- VMware vSphere 4.5用SnapCenterプラグイン
これらの製品はすべて、ONTAP 9.11.1と同じ時期にリリース済み、またはリリースされる予定です。
※リリースノートの参照は、NetApp SupportSiteアカウントが必要です。
アカウント作成に関するお問い合わせは、ネットワールドまでお問い合わせください。
ONTAP 9.11.1は、以下のシステムでサポートされています。
NetApp AFFシステム
A900
A800
A700s
A700
A400
A320
A300
A250
A220
A200 ※2022年10月に追加されました
C190
NetApp FASシステム
FAS9500
FAS9000
FAS8700
FAS8300
FAS8200
FAS2750
FAS2720
FAS2650 ※2022年10月に追加されました
FAS2620 ※2022年10月に追加されました
FAS500f
NetApp AFF All SAN Array (ASA)システム
A800
A700
A400
A250
A220