NetApp 技術ガイド【 2022年1月GA版リリース】ONTAP 9.10.1アップデート情報
NetApp ONTAP 9.10.1は、統一されたシームレスなハイブリッド クラウド環境を構築するための、最先端のデータ管理ソフトウェアの最新世代版です。オンプレミスやパブリック クラウドなど、ビジネス全体に広がるデータの管理、移動、保護の方法を簡素化します。ONTAPは、新しいレベルのシンプルさ、柔軟性、セキュリティに加え、強力なデータ管理機能、実証済みのストレージ効率性、先進のクラウド統合を兼ね備えています。ONTAPは、今日のビジネスクリティカルなアプリケーションをサポートすると同時に、データインフラを将来にわたって保護するため、クラウド戦略の進化に伴い、さまざまな新しい要件に対応することができます。
IT運用の簡素化と柔軟なハイブリッドクラウド環境の構築という継続的なニーズに応えるため、ONTAP 9.10.1では、セキュリティ、管理の簡素化、データ保護、パフォーマンス、クラウド統合、スケールアウトNASなどにおいて大きな進化を遂げています。ONTAP 9.10.1は、高度なビジネス アプリケーションやデータベースを運用する企業を対象とした、ネットアップの新しい次世代フラッグシップ製品、AFF A900にも対応しています。この新しいシステムは、最新の処理アーキテクチャを搭載しており、ワークロードをより高速に実行することができます。2022年1月の出荷開始を目標としています。
これらのONTAPの機能強化は、幅広い導入オプションで活用することができます。ネットアップのAFF、FAS、AFF All SAN Array(ASA)システム、FlexPodコンバージドインフラソリューション、Software-DefinedのNetApp ONTAP Select、Cloud Volumes ONTAPなど、さまざまな導入オプションでONTAPの拡張機能を利用できます。
ONTAP 9.10.1は、ネットアップのサポート サイトで入手できます。ネットアップは、NetApp Active IQ ツールから利用できるUpgrade Advisorツールを使用して、アップグレード計画を作成することを強く推奨します。
ONTAP 9.10.1ソフトウェアには、次の主な新機能が搭載されています。
機械学習(ML)に基づくこの業界最先端の機能は、ランサムウェア攻撃を先制的に検出し、回復を加速します。ファイルの異常な動きを検知すると、自動的にスナップショットコピーを作成し、管理者に警告を発します。この機能は、新しいCyber Resilienceソフトウェアパッケージの一部として提供される予定です。
• 管理用Kerberos認証によるセキュリティ強化
Active Directory(AD)用のKerberos認証は、ドメイントンネルでONTAPシステムを管理し、ADドメインでNTLMを無効にしているユーザーが使用できます。
• IPSec証明書認証のサポート
すべてのIPネットワークトラフィックのエンドツーエンドの暗号化を提供するIPSec証明書認証のサポートにより、セキュリティとスケーラビリティを向上させます。
• LDAP Channel Binding Tokens のサポート
LDAP接続の署名と暗号化に加え、チャネルバインディングトークンにより、さらなるセキュリティを提供します。
• クラウドプロバイダー外部キーマネージャのサポート
AFFとFASシステム、およびCloud Volumes ONTAP for Azure Key VaultとGoogle KMSの鍵管理サービスサポートが追加されました。
• 証明書管理システムマネージャーのサポート
System Managerにより、証明書の作成、更新、交換、管理のプロセスをさらに簡素化します。
NVDIA GPU Directストレージ・アーキテクチャを活用する高性能AIおよびMLワークロードのために、ONTAP 9.10.1はNFSv4 over RDMAをサポートしています。
• FlexCacheとNFS v4のサポート
NFSv3、SMB2、SMB3に加え、FlexCache®ボリューム上のNFSv4もサポートします。
• FlexCacheグローバルファイルロック
拡張ロックセマンティクスを必要とするワークロードのために、グローバルファイルロックは、オリジンからキャッシュへの関係において排他的なファイル読み取りロックを可能にします。
• ファイルシステムアナリティクスの強化
クライアント、ユーザー、ディレクトリ、ファイルのパフォーマンスの「ホットスポット」を遠隔測定することで、パフォーマンスの問題を明らかにし、サービス品質とリソース計画を向上させることができます。
ONTAP S3バケットとオブジェクトのネイティブレプリケーションとバックアップソリューションを提供するONTAP S3 SnapMirrorをサポートします。 ONTAP S3バケットからの有効なバックアップ対象には、NetApp StorageGRIDオブジェクト ストレージ ソリューション、ONTAP S3、AWS S3が含まれます。
• ONTAP S3監査サポート
顧客の規制要件に対応するため、ONTAP S3は、ONTAP S3プロトコル管理およびストレージに関連する監査操作のサポートを追加しました。
既存のイーサネットインフラでNVMe/TCPを有効にすることにより、SANワークロードのアプリケーションパフォーマンスを無停止かつコスト効率よく向上させることができます。
• FASシステム上のNVMe-oFでパフォーマンスを向上
FASシステム上のNVMe-oFのサポートにより、ビジネス・アプリケーションを無停止でモダナイズおよび高速化することができます。
•より大きなデータセットに対応するためにNVMeの名前空間を拡張
運用と管理の簡素化を可能にするNVMeのネームスペースは、増大するデータセットに対応するようにサイズを変更することができます。
AFF A900は、圧倒的なパフォーマンス、マルチプロトコルのサポート(NVMe/TCP、NVMe/FCを含む)、統合データ保護、最先端のアンチランサムウェアソリューション(先取りと攻撃後の復旧の両方を行う)を提供します。この新しい8Uモジュラーシャーシ ハイエンドシステムは、エンタープライズビジネスアプリケーション、AI、ファイルサービスに最適です。 前モデルと比較して、より高いスループット性能を実現します。また、A700への投資を強化するため、インプレースコントローラーアップグレードキットを提供します 。
ONTAP 9.10.1には、新しい効率的なボリュームモードが含まれており、コールドデータに対して、より積極的な新しい圧縮アルゴリズムとより大きな圧縮グループを有効にします。この機能により、データがコールドになった時点で再圧縮され、さらなる容量削減が可能になります。
• RDMAによるクラスタ間性能の向上
A400システムでのクラスタインターコネクトRDMAのサポートにより、NASおよびSAN構成でのレイテンシーが改善されました。
•ONTAPのスケーラビリティの向上
FASシステムで800TBのアグリゲートサポートまで拡張可能。また、クラスタ全体のボリュームサポートが15,000に増加。
ONTAP 9.10.1 リリースの機能の完全な説明については、ONTAP 9.10.1 リリースノートを参照してください。
ONTAP 9.10.1と共に使用する必要があるネットアップ製品の付属バージョンは次のとおりです。
- Active IQ Unified Manager 9.10.1
- NetApp Manageability SDK 9.8P3
- NetApp SnapCenter 4.5
- VMware vSphere 4.5用SnapCenterプラグイン
- OTV(vCenterプラグイン)4.6
これらの製品はすべて、ONTAP 9.10.1と同じ時期にリリース済み、またはリリースされる予定です。
リリースノートの参照は、NetApp SupportSiteアカウントが必要です。
アカウント作成に関するお問い合わせは、ネットワールドまでお問い合わせください。
ONTAP 9.10.1 は、以下のシステムでサポートされています。
NetApp AFFシステム
NetApp All Flash FAS シリーズ
AFF C190
AFF A200
AFF A220
AFF A250
AFF A300
AFF A320
AFF A400
AFF A700s
AFF A700
AFF A800
AFF A900
NetApp FASシリーズ
FAS2620 / FAS2650
FAS2720 / FAS2750
FAS500f
FAS8200
FAS8300
FAS8700
FAS9000
NetApp AFF All SAN Array (ASA)シリーズ
AFF ASA A220
FF ASA A250
AFF ASA A400
AFF ASA A700
AFF ASA A800