プレスリリース
クララオンラインが、初期費用ゼロでNutanixを月額利用できる 新クラウドサービス「CLARIS」を提供開始
- Nutanix
- NVIDIAネットワーキング(Mellanox)
2018.09.05
ITインフラのソリューション・ディストリビューターである株式会社ネットワールド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 森田 晶一)は、クラウド事業やコンサルティング事業を展開する株式会社クララオンライン(本社:東京都港区、代表取締役社長 家本 賢太郎)が、ネットワールドが扱うHCI(ハイパーコンバージド・インフラストラクチャー)製品「Nutanix」を導入したことを発表します。Nutanix導入によりクララオンラインは、数千台規模の物理サーバーで構築された顧客向けシステムを刷新するとともに、クラウド環境を月額利用できる新しいエンタープライズ向けクラウドサービス「CLARIS(クラリス)」を提供開始しました。
クララオンラインは、20年以上にわたるホスティングサービスの提供で数千台規模に肥大化したサーバー環境を刷新して、運用工数やデータセンターコストを削減すると同時に、今後のビジネスの成長にもつながるサービス改善を模索していました。そして、今現在はNutanixによってサービス基盤を見直し、物理サーバーのラック数を1/2に削減することを目標として、物理サーバーをマイグレーション中です。
また、新しく提供開始したNutanixによるエンタープライズ向けクラウドサービスCLARISは、初期導入コスト、データセンター費用や物理構築工数がかからないサービス型で提供し、また、利用に際しても高い操作性のコントロールパネルで複数サーバーを統合管理できることから、利用ユーザーにも大幅な運用コスト削減と利便性の向上を可能にします。
クララオンラインは、サーバーホスティング、クラウド、各種ネットワークなど、企業ICTインフラに関わるサービスを幅広く提供してきました。しかし、20年にわたりホスティング事業を手がけてきたため、サービス提供に利用している物理サーバーが古い年代ものから最新の機種まで多様かつ大規模に増大しました。そして、その保守運用にも多くの工数とコストが掛かるようになっていたことから、この課題の解決と、今後のビジネスの成長にもつながるような改善の必要にせまられました。
物理サーバーの環境改善では、まず仮想環境への移行が考えられますが、数千台規模分の仮想化基盤を構築・運用する場合、ストレージ、サーバー、ネットワークなど、それぞれに精通した技術者が数多く必要になります。その点、Nutanixは非常にシンプルで、さほど人手をかけずに構築・運用が行える上に、エンタープライズ・システムにも十分適用可能な能力を備えているため、現状の運用負荷、コスト削減と同時に新規ビジネス開拓においても大きな効果が見込めると判断しました。
また、Nutanix社提供のサイジングツール「Sizer」を使って旧モデルとなったサーバーの集約率を試算したところ、電源等のいくつかの制約を無視している条件ではありますが、1/50に収まるという結果がえられ、このサイジング結果からNutanixの可能性に高い期待を持ち、検証に進む判断の決定打となりました。
Nutanixの採用に踏み切ったクララオンラインは、その第一弾として、2017年11月に「Nutanix NX-1065」4ノードを検証用に導入。同時に、部門横断のプロジェクトチームを発足させ、既存インフラの改善や新規サービスの企画・開発など、様々なテーマに分かれてNutanixの活用法を探っていきました。Nutanixの有用性を確かめるために、まずVMwareベースで提供していたサービスの基盤への適用を実施。約120台の仮想マシンを移行してみたところ、想定以上に収容率が高く、CPUやI/Oの負荷にも全く問題がない上に、データの圧縮・重複排除機能のおかげで消費するディスク容量も実データ量の約1/2程度に減少しました。「物理サーバーのラック数を1/2に削減する」という目標を掲げ、P2Vツールを用いて移行を推進中で、遠からず削減目標も達成できると見込んでいます。
また、新しい環境では、ネットワールドが販売する米メラノックス(Mellanox Technologies)社製10GbEスイッチが採用されています。メラノックスのスイッチは、独自開発のネットワーク処理用特定用途向けIC(ASIC)を搭載しており、多くの他社製品で使われている汎用ASICと比較して、パケットロスが発生しにくく、低遅延、低消費電力が特長です。今回も、候補に挙がった他社スイッチと比較して、導入コストは約1/5程度で、高いコストパフォーマンスを実現しています。
これらの取り組みを通して、Nutanixの効果を高く評価したクララオンラインは2018年4月より、Nutanixによるエンタープライズ向けクラウドを、初期費用なしで、月額利用できる画期的なエンタープライズ向けクラウドサービスCLARISの提供を開始しました。CLARISは、大規模かつ長期的な基幹システムの運用にも対応できる高性能・高信頼インフラ、KVMベースの無償のハイパーバイザー「AHV(Acropolis Hypervisor)」や遠隔レプリケーションなどのNutanix Enterprise Cloud OSの機能を利用できます。また、Nutanix公認ライセンス保有技術者がサポートを担当し、専用運用管理ツール「Prism」の操作等も支援するので、安心して利用できます。
当初4ノードから開始したNutanixの環境は、現在は50ノード以上にまで拡大しています。クララオンラインは、今後、Nutanixに新たな付加価値を加えた新サービスを創り上げていく意向で、技術支援の提供はもとより、今後のビジネスの成長に向けた取り組みにおけるパートナーとしても、ネットワールに期待が寄せられています。