独自の生産モデルによって、より良い製品をより早く提供している
米沢工場。 取材班は、その理由をもっと知りたいと考え、
茂木さんにさらに質問を重ねてみました。

具体的には、どのように生産活動を
改善してきたの?

1つは、生産現場から上がってくる「VOC(Voice of Customer)」に対する改善への取り組みだよ。異なるスキルを持つ作業者が膨大な品種を効率的に生産するためには、細かく地道な改善活動が欠かせないんだ。 現場のラインオペレーターが気づいた点を拾い上げて、実現可能な施策に取り組んできたんだよ。その結果、独自のパイプラインを現場主導で構築できたんだ。 また、現場作業者の動向追跡・把握や、従来紙媒体で運営していた人員割り振りなどもシステム化して工夫を重ねてきたんだ。 その結果、部材配置や人的リソースの最適化なども実現ができたんだよ。

米沢工場の独自パイプラインの風景

日本のユーザーさんの目線に合わせたり、
声を聞いて製品品質を実現してるんだよね?
それって大変だし、どうやってるの?

以前、見学に来られた他の工場の方に「生産現場の改善活動は、長く続かないことはない。 米沢工場は、なぜこんなに継続できるんだ?」と驚かれたこともあるよ。人材確保が難しい状況が続く中、デジタルを活用した人材育成にも取り組んでいきたいんだ。

確かに、多くの生産現場では技術継承が
問題になっていると言われているよね。

うん。人間の五感というのは本当にすごくて、異常検知などの仕組みをそのレベルまで上げるためには、まだまだ課題が多いのが現状なんだ。また、省人化の取り組みとして、運用管理のマニュアル化にも取り組んでいるよ。