導入事例 株式会社クララオンライン
初期費用ゼロでNutanixが利用できる新クラウドサービス「CLARIS」を提供
顧客企業の価値向上を強力に支援
- Nutanix
- NVIDIAネットワーキング(Mellanox)
2018.09.05
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本 社: 東京都港区麻布台一丁目7番2号 神谷町麻布台ビル5階
設 立: 1998年5月22日
資本金: 1億円
U R L: http://www.clara.co.jp/
業 種:情報サービス業
事業概要: クラウド事業や中国市場向けビジネスコンサルティング事業を展開する先進ICT企業
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導入前までの経緯
- 数千台規模に上るホスティング用物理サーバーの運用管理負担を軽減すること
- 今後のビジネスの成長に寄与する新たなサービスを創出すること
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導入後期待される効果
- Nutanixによる新サービス基盤を構築し、運用管理のシンプル化・効率化を実現
- エンタープライズ分野への事業拡大を支える新サービス「CLARIS」の開発に成功
プロジェクトメンバー
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株式会社クララオンライン
執行役員
ビジネスストラテジー部長
大向 学 氏 -
株式会社クララオンライン
ビジネスストラテジー部
吉村 真輝 氏
レンタルサーバーやホスティング、クラウド、ネットワークなど、企業ICTインフラに関わるサービスを幅広く展開するクララオンライン。20年以上にわたり培ってきたインターネットインフラサービスの経験を活かし、多種多様なユーザーニーズに確実に応え続けている。
同社のビジネスの大きな特長となっているのが、中国市場を対象としたビジネスコンサルティングだ。同社 ビジネスストラテジー部吉村 真輝氏は「中国国内で事業を行うにあたっては、各種法規制への対応など、留意すべき点がいろいろと存在します。当社にはそうした知見も数多く蓄積されていますので、ICTインフラとビジネスの両面でお客様の中国展開をご支援できます」と説明する。
このように数々の強みを持つ同社だが、その一方で解決すべき課題もあった。同社 執行役員 ビジネスストラテジー部長 大向 学氏は「長年ホスティング事業を手がけてきたことで、お客様向け物理サーバーの数が数千台規模に拡大。その保守運用にも多くの工数とコストが掛かるようになっていました。これだけの環境を今後も維持し続けるのは大変厳しいため、何か改善に向けた手を打つ必要があると感じていました」と明かす。
この課題を解決するきっかけとなったのが、ネットワールドが提供するハイパーコンバージド・インフラストラクチャー(以下、HCI)製品「Nutanix」との出会いであった。「元々今回の取り組みに関しては、単なるコスト改善だけでなく、今後のビジネスの成長にもつながるようなものにしたいと考えていました。そうした時に、偶然ネットワールドのWebサイトでNutanixの存在を知り、これは非常に面白そうな製品だと感じました」と大向氏は振り返る。
ホスティング用物理サーバーの環境改善を考えた場合に、まず思い浮かぶのが仮想環境への移行だ。ただし、ここでは、そのための技術者をどう確保するかが大きな問題になる。「従来型の手法で数千台規模分の仮想化基盤を構築・運用しようとすると、ストレージ、サーバー、ネットワークそれぞれに精通した技術者が数多く必要になります。その点、Nutanixは非常にシンプルなHCI製品ですので、それほど人手を掛けずとも構築・運用が行えます。加えて、エンタープライズ・システムにも十分に適用できるだけの能力を備えていますから、新規ビジネスの開拓という面でも大きな効果が見込めます」と大向氏は続ける。
さらに決定打となったのが、Nutanix社提供のサイジングツール「Sizer」によるサイジング結果だ。同社が顧客向けに提供している物理サーバーの標準的なスペックで試算してみたところ、電源等のいくつかの制約を無視している条件ではあるものの、現在のラック数の1/50に収まるというデータが得られたのだ。大向氏は「現実問題として、本当に1/50に収まるとは到底思えなかったのですが、この結果からNutanixに大きな可能性が感じられたことも確かです。そこで、まずは自分たちで実際に使って、その実力を確かめてみることにしました」と語る。
こうしてNutanixの採用に踏み切った同社では、その第一弾として2018年1月に「NutanixNX-1065」×4ノードを導入。吉村氏は「これを機に社内の体制も見直し、部門横断のプロジェクトチームを新たに発足しました。既存インフラの改善や新規サービスの企画・開発など、様々なテーマに分かれてNutanixの活用法を探っていきました」と語る。ここでは、物理サーバーのラック数を1/2まで削減するという意欲的な目標も掲げられている。
システム構築面での工夫としては、ネットワールドが提供するMellanoxTechnologies社製10GbEスイッチを用いている点が注目される。「MellanoxスイッチはNutanixとの相性が良く、さらにハーフサイズのため、1Uにスイッチ2台がスッキリと収まります。また、候補に挙がった他社スイッチと比較して約1/5程度の費用で済むなど、コストパフォーマンスの高さも決め手になりました」と大向氏は説明する。
Nutanixの有用性を確かめるために、同社ではまずVMwareベースで提供していた別のサービス基盤への適用を実施。大向氏は「約120台の仮想マシンを移行してみましたが、我々の想定よりもかなり収容率が高かったのには驚かされました。CPUやI/Oの負荷にも全く問題がない上に、インライン圧縮・重複排除機能のおかげでディスク容量も約1/2程度に減少。しかも、製品が届いたその日の内に仮想マシンを立てられるなど、従来型の機器とはスピード感がまるで違います。これは凄いという実感が得られましたね」と大向氏は語る。
また、物理サーバーについても、P2Vツールを用いるなどして積極的に移行を推進。「初期には移行時間が長く掛かるなどの問題にも直面しましたが、これもネットワールドの情報提供や支援のおかげで無事解決できました。ラック数半減という目標についても、遠からず達成できると見込んでいます」と大向氏。これにより、当初の課題であった運用管理負担に関しても、改善の見通しをつけることができた。
これらの取り組みを通して、Nutanixの効果を高く評価した同社では、2018年4月より初期費用ゼロ円でNutanixを利用できる画期的なエンタープライズ向けクラウドサービス「CLARIS」(クラリス)の提供を開始した。ここでは大規模基幹システムにも対応できる高性能・高信頼インフラを月額制で導入できる上に、「AHV(Acropolis Hypervisor)」や遠隔レプリケーションといったNutanix EnterpriseCloud OSの機能も利用できる。
「Nutanix公認ライセンス保有技術者がサポートを担当しますので、専用運用管理ツール『Prism』の使いこなしなどもご支援できます。クラウド移行をお考えのお客様はもちろん、『Nutanixに関心はあるが固定資産を持ちたくない』といったお客様にも、ぜひご検討頂ければ」と吉村氏は語る。
当初4ノードで始まった環境も、既に50ノード以上にまで拡大。「将来的には、一つのNutanixクラスタを丸ごと占有型で利用したいといったニーズにも応えていきたい」と吉村氏。また、大向氏も「Nutanixという素晴らしい製品と出会えましたので、当社としても新たな付加価値を加えたサービスをどんどん創り上げていきたい。ネットワールドには、技術支援や検証機の貸出など様々な支援を提供してもらっていますが、今後のビジネスの成長に向けても一緒に取り組んでいきたいですね」と抱負を語った。
パートナー概要
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TIS株式会社
本 社:東京都新宿区西新宿8丁目17番1号
創 業:1971年4月
資本金:100億円
U R L:https://www.tis.co.jp/