導入事例 南総通運株式会社
FortiMail+FortiSandboxを導入し標的型メール攻撃への対応を実現
FortiGateでネットワークの安全も強化
- Fortinet
2016.06.27
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設 立 : 1942年11月10日
資本金 : 5億3850万円
U R L : http://www.nanso.co.jp/
業 種 : 物流
事業概要 : 千葉県を中心に輸送、倉庫・テナント、3PL、流通加工・人材派遣などの事業を展開。
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導入前までの経緯
- 標的型メール攻撃などによる情報漏えい被害を未然に防止すること。
- ネットワークセキュリティの強化と運用管理の効率化を図ること。
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導入後期待される効果
- FortiMailとFortiSandboxを導入し、メールセキュリティの大幅な強化を実現。
- FortiGateによる統合一元管理を実現。将来的な機能拡張への柔軟な対応も可能に。
プロジェクトメンバー
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南総通運株式会社
管理部
情報システム課長
林 儀雄 氏 -
リコージャパン株式会社
千葉支社 千葉LA第二営業部
産業1グループ
チーフ
木下 和慎 氏 -
リコージャパン株式会社
首都圏事業本部 千葉支社
千葉LA第一営業部
LAソリューション1G
小那木 貴志 氏
千葉県・東金市に本社を構える南総通運は、千葉県内の運送業者11社の統合により1942年に誕生した企業である。以来70年余りにわたって、地域密着型の統合ロジスティクス事業を推進。現在では基幹事業であるトラック輸送事業に加え、倉庫・テナント事業や3PL事業、物流拠点における流通加工・人材派遣事業など、幅広い領域でビジネスを展開している。
小売業や製造業のビジネス改革が急速に進む中で、物流業界に対してもサービス品質やスピードの向上を求める声が一段と高まりつつある。「そこで現在、市場変化に即応するための新基幹システムの構築も進めています。ビジネスに関わる様々なデータを迅速に活用できる環境を用意することで、多様化するニーズへの対応や経営基盤の強化に貢献していきたい」と同社管理部情報システム課長の林儀雄氏は説明する。
さらに今回同社では、情報セキュリティの強化を目指す取り組みにも着手した。林氏はその背景を「大手企業や公的機関で大規模情報流出事件が相次ぐなど、情報セキュリティを取り巻く環境は一段と深刻さを増しつつあります。当社でも数多くのお客様と取引がありますので、万一の不正アクセスや情報漏えいに対して万全の備えをしておかなくてはなりません。これまでも一定の対策は講じてきましたが、その取り組みをさらに一歩進める必要があると考えたのです」と説明する。
今回のプロジェクトにおいて最大のポイントとなったのが、メールセキュリティの強化である。近年では、情報や金銭の窃取を狙う標的型メール攻撃の悪質化・巧妙化が進んでおり、日本国内でも多数の被害が報告されている。
「もちろん日頃から注意喚起は行っていますが、もし業務と関係のありそうな題名が付けられていたりしたら、うっかりメールを開くこともあるかもしれない。やはりこうした点については、情報の安心・安全を守れる仕組みを、きちんとシステム側で確立しておかなくてはなりません」と林氏は語る。
このような課題を解消するソリューションとして今回導入されたのが、ネットワールドが提供する統合セキュリティアプライアンス「FortiGate-200D」、セキュアメールアプライアンス「FortiMail-200D」、未知の脅威に対抗するサンドボックス製品「For tiSa ndbox(FortiCloud)」である。
元々同社では、以前から「FortiGate-110C」をファイアウォールとして導入・活用していた経緯がある。しかし今回はその点にこだわらず、あえて他社製品との比較・検討も実施。その上で、再度Fortinetを選んだという。
同社のITパートナーであり、今回の提案を担当したリコージャパンの小那木貴志氏は、その理由を「最大の決め手は、メールに特化したサンドボックス機能が提供されている点です。市場には様々なファイアウォール製品が提供されていますが、Fortinetほど強力なサンドボックス機能を備えた製品はほかにない。また、ファイアウォールやメールアプライアンスも同じForti net製品で統一することで、セキュリティ運用管理の一元化・効率化が図れる点も評価しました」と説明する。
もっとも製品選択のプロセスでは、多少の紆余曲折もあったという。特に問題となったのがシステムコストの削減だ。「セキュリティの大事さについては十分に理解していますが、とはいえ無尽蔵に投資できるというわけでもありません。今回もファイアウォール、メール、サンドボックスの3つの機能をすべて物理アプライアンスで実装すると、当初の予算をオーバーしてしまうので、何かいい手はないかと悩んでいました」と林氏は明かす。
この難題を突破するきっかけとなったのが、ネットワールドからもたらされた一つの情報であった。「その内容は、Fortinetが運営するクラウドサービス『FortiCloud』でも、FortiSandboxの機能が利用できるようになるというもの。この部分をクラウド化できれば大幅なコスト削減が図れますので、早速お客様にもご提案しました」とリコージャパンの木下和慎氏は語る。
もちろん南総通運側でも、この提案を諸手を挙げて歓迎。林氏は「当社にとっては、まさに渡りに船のタイミングでしたね。おかげで必要な機能を一つも犠牲にすることなく、最適なコストで新たなセキュリティ環境を実現できました」とにこやかに語る。
ちなみに、FortiSandboxの機能をクラウド側で実装することで、サンドボックス部分単体については当初予算の約1/10、システム全体で見ても約2/3程度にコストを下げられたとのこと。木下氏は「数多くのメーカーと強いリレーションを持つネットワールドの情報力が、今回の提案でも大いに役立ちました。ぜひ今後も同様の支援をお願いしたいですね」と語る。
Fortinet製品群による新たなセキュリティ環境は、2016年4月より本番稼動を開始。これにより、同社のビジネスにも大きなメリットがもたらされている。
「今回のプロジェクトの最大の成果は、なんと言ってもメールセキュリティの大幅な強化が実現できたこと。当社においてもメールは日々の業務に欠かせないツールとなっていますので、ユーザーが安心して活用できるようになったことは非常に大きい」と林氏は語る。
また、FortiCloudの各種管理機能も、セキュリティ運用の高度化に大きく貢献。林氏は「ログの収集や閲覧が、容易に行えるようになったのは大変便利ですね。現在の状況が一目で確認できますので、今後の環境改善にも大いに役立ってくれそうです」と続ける。
さらに、ネットワークセキュリティについても、様々な機能強化が図られている。「FortiSandboxとFortiGateを連携させることで、メール以外の通信についてもサンドボックスでチェックすることが可能に。また、以前のFortiGate-110Cはファイアウォール機能のみの利用でしたが、今回導入したFortiGate-200Dではアプリケーション単位の制御なども行えます。このため、お客様の今後の事業戦略に応じてより柔軟な活用が可能。また、大量のトラフィックにも十分対応できますので、将来的に業務システムをクラウド化した場合にも、ボトルネックが生じる心配はありません」と小那木氏は語る。
ビジネスの安心・安全確保に無事成功した同社だが、今後もクライアントの仮想化やモバイルの活用など、様々な取り組みを行っていくとのこと。ネットワールドとリコージャパンのソリューションが活用される場面も、ますます広がっていきそうだ。
パートナー概要
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リコージャパン株式会社
本 社 : 東京都中央区銀座8-13-1
千葉支社: 千葉県千葉市美浜区中瀬2-6-1
設 立 : 1959年5月2日
資 本 金 : 25億円
U R L : http://www.ricoh-japan.co.jp/