導入事例 株式会社吉田製作所
全社仮想化基盤&ファイルサーバーにピュア・ストレージ を新たに採用
性能・信頼性向上と総所有コスト(TCO)の大幅削減に成功
- Pure Storage
2026.01.27
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所在地:東京都墨田区江東橋1- 3 - 6
U R L:https://www.yoshida-net.co.jp/index.php
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導入前までの経緯
- 既存ハイブリッドストレージが老朽化しており早急なリプレースが必要
- 定期的なストレージの入れ替えに伴うコストや作業負担が重い
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導入後期待される効果
- 従来よりも安価なコストでオールフラッシュ・ストレージへの更新を実現
- ピュア・ストレージ+ネットワールドの保守プログラム採用でアップグレードやリプレース作業への対応が不要に
プロジェクトメンバー
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株式会社吉田製作所
管理部 システム管理推進室
係長補佐
田 哲平 氏 -
株式会社ネットワールド
技術本部
データ基盤技術部 1課
課長
多川 俊樹
日本の製造業の中には、持ち前の強みを原動力に、一世紀以上にわたる歴史を積み重ねてきた企業も少なくない。歯科・医科向け機器の製造販売を手掛ける吉田製作所も、そんな「100年企業」の一社である。
同社が設立されたのは、日本が近代化に向けて歩み始めた明治39年(1906年)のこと。それ以来、歯科向け医療機器の提供を通して、地域医療への貢献を果たし続けてきた。現在では診療機器、レーザー機器、画像機器などの製品群をフルラインで提供。さらには内装設計や医科向け機器などの分野へも事業を展開している。
また、最新テクノロジーの活用に意欲的に取り組んでいるのも同社の大きな特長だ。吉田製作所 管理部システム管理推進室 係長補佐 富田 哲平氏は「当社でもDX推進が重要なテーマとなっていますので、各種クラウドサービスの活用など、様々な取り組みを進めています。また、業務生産性の向上を図るべく、生成AIの利活用にもチャレンジ中です」と説明する。
その同社において今回実施されたのが、全社情報インフラの刷新プロジェクトである。同社ではクラウドの利用も進めているが、基幹システムや設計システム、自社開発アプリなどは、「VMware vSphere」ベースのオンプレミス仮想化基盤上で稼働させている。また、ファイルサーバーについても、仮想化基盤と共通のユニファイドストレージ上に配置している。これらを全面的にリプレースするのが、今回のプロジェクトの目的だ。「当初はクラウド移行も検討しましたが、当社は歴史が長い関係もあり、ファイルサーバーの容量が非常に大きい。これを単純にクラウド化するとコストが見合いませんので、今回もオンプレミスを選びました」と富田氏は語る。
当然、インフラの全機器を入れ替えることになるわけだが、ここで課題となったのがストレージだ。「従来の環境では、容量不足への対応などで苦労させられる場面も多かった。それだけに、できるだけ容量に余裕を持たせたいと考えました。また、ファームウェアのアップデート等にもなかなか手が廻りませんでしたので、このような作業を適宜効率的に実施できる製品を選びたいと考えました」と富田氏は続ける。
ただし旧環境では、バックアップにストレージのSnapshotとVMwareを連携するプラグインを用いていたほか、リストアが必要になった場合にはユーザーが自分で作業できる仕組みも用意していた。この運用が変わるとユーザー側にも影響が生じてしまうため、同じ運用が継続できることが求められた。また、そのほかにも、セキュリティの強化やコスト削減も重要なポイントとなった。同社ではこれらの要件を元に、複数のベンダーに提案を依頼。その結果、新たに選ばれたのが、ネットワールドが提供するピュア・ストレージ社製のプラットフォーム「FlashArray//Cシリーズ」であった。
新ストレージにピュア・ストレージを選んだ理由について、富田氏は「ストレージの入れ替えにあたり、今回と次回の更新を含めた向こう10年間でのコスト比較を行いました。その結果、もっともアドバンテージが大きかったのがピュア・ストレージのソリューションでした」と語る。
これを可能にしているのが、3年ごとに最新コントローラが無償で提供されるピュア・ストレージの「Evergreen//Forever」プログラムである。これを利用すれば、ストレージの買い替えや移行作業などから解放され、常に最新のストレージ環境を利用し続けられる。しかもネットワールド保守と組み合わせれば、コントローラのリプレース/アップグレード作業費が追加で掛かる心配もない。「ストレージの移行には相当な労力と費用が必要ですが、Evergreen//Foreverを利用すれば、こうしたことで悩まなくとも済みます。ユーザーの立場に立った、非常に画期的なサービスだと感じましたね」と富田氏は高く評価する。
加えて、もう一つポイントとなったのが、ピュア・ストレージの「FA File」機能だ。元々FlashArrayシリーズはSANストレージとして登場したが、この機能を用いればファイルサーバーとしても利用することができる。旧ユニファイドストレージと同じように、VMwareデータストア領域とファイルサーバー領域を同一筐体内に配置できるのだ。「もちろん、パフォーマンス面でも、競合の他社製品を大きく凌いでいました。旧ストレージはハイブリッドタイプでしたので、コストを抑えつつより高性能なオールフラッシュ・ストレージに更新できたのは非常に良かった」と富田氏は満足感を示す。
実際のシステム構築作業では、ネットワールドの支援も大きく貢献。ネットワールドの多川 俊樹は「懸案であったバックアップ・リストア運用については、ピュア・ストレージが提供する『vSphere Plugin』を用いることで、旧環境と同様の運用を実現しました。実はこのプラグインの最新バージョンについては、当社でも今回が初の導入となります。そこで、トラブルでご迷惑をお掛けすることのないよう、社内の検証環境でしっかり検証した上で、お客さま環境への導入を実施しました」と振り返る。ちなみに、今回導入された機器は200V電源が必要だが、お客さま環境で利用できるのは100V電源のみであった。そこでUPSソリューションズ社のアップトランスを利用し、100Vから200Vへの昇圧を行っている。これでも全く問題は生じておらず、2025年1月の本番稼働以来、トラブルなく稼働を継続しているとのことだ。これにより同社のインフラにも大きな改善効果がもたらされている。「まずコスト面では、他社製品と比較して10年間分のコストを約30%削減できました。省スペース/省電力化効果も大きく、ラックスペースは以前の約1/3に減少。電力消費量が少ないので、データセンターの電源も移行前の半分に減らしました」と富田氏は力強く語る。ストレージの運用管理ついても、専用運用監視ツール「Pure1」で効率的に行えているとのことだ。
さらに見逃せないのが、圧縮・重複排除機能の効果だ。ファイルサーバー領域では約40%、VMwareデータストア領域では実に95%近いデータ削減率を実現。両領域を合わせたトータルでも、約60%の容量削減を実現している。また、セキュリティ面でもSnapshotのSafeMode機能が威力を発揮。これを利用すれば、一定の保持期間内は管理者であってもデータ削除が行えなくなる。「本機能の利用はこれからですが、昨今ではランサムウェアによる被害が社会問題にもなっていますので、この機能でしっかり会社の重要データを保護したい」と富田氏は語る。
大きな成果を上げた今回のプロジェクトだが、同社では今後も引き続きインフラ環境の改善に努めていく考えだ。富田氏は「クラウドにもオンプレミスにもそれぞれの良さがありますので、適材適所で使い分けて最適な環境を創り上げていきたい。今後のバージョンアップ作業等も含め、ネットワールドの支援にも大きく期待しています」と展望を述べた。