第1節ではバックアップの基本機能ついて学びました。いくらデータの整合性が取れたバックアップや、拡張性のあるバックアップシステムを導入しても、いざという時に復旧できなければ意味がありません。
本節では、「復旧機能の基本」について触れていきます。有事の際、すぐ復旧作業に取り掛かれるよう押さえていきましょう!
データ損失が起きた際に複製しておいたデータから戻すことを「リストア」と言います。
リストアとセットになっているものが「リカバリ」です。リストアして戻したバックアップデータに何らかの処理を加えてデータを正常化・最新化することを指します。
つまりリストアしたデータを正常に稼働させることがリカバリなのです。
データベースの複数の処理(仮想ログファイル)を1つにまとめたもの。循環利用される。
トランザクションログは循環利用するため、全ての仮想ログファイルが使用中となった場合は、拡張して空き容量を作る。ステータスの「使用中」を「再利用可能」に変更するには、「トランザクションの切り捨て処理」が必要となる。
No. | インスタントリカバリのメリット |
---|---|
1 |
DR対策
有事にバックアップサイトの
起動が早くなる。 |
2 |
クイックスタート
実働環境のシステムにパッチを
適用する前に、インスタントリカバリした 仮想マシンでパッチをテストができる。 |
3 |
イメージの起動確認
バックアップイメージが
正しく起動できるか容易に確認ができる。 |
4 |
信頼性のある開発環境
実働環境に近い開発環境を
用意することが容易になる。 |
本節ではバックアップデータの復旧方法の基本が押さえられましたね。「インスタントリカバリ」は素早くシステム復旧したい場合、非常に有効な復旧方法の一つです。
次に気になるのは、日々増え続けるバックアップデータの保管方法。そのままデータを送り続けていると、ストレージの容量を圧迫しコストはかさみます。そこでストレージコストを節約する機能「重複排除」。
第3節「同じデータはたくさん存在する」で、詳しく学んでいきましょう!