第3節をふまえてバックアップする時間を決めたら、まず最初に決めることは「ファイル単位」「イメージ単位」。
それぞれのメリット・デメリットを押さえてどちらがいいか?を選択しましょう。
「単純にファイルをコピーする」これはもっとも古典的かつ一般的なバックアップである。ファイルの大小、形式を問わない。重要だと思われるファイルやディレクトリをちがう場所、外部記憶媒体、ネットワークファイルサーバーなどにコピーすることだ。
ただし利用中のファイルはスキップされ、実際に利用する際に重要な「ファイルが取れてない!」ということもあるため、バックアップが正常に終了しているか定期的なログのファイル確認も必要である。
イメージ単位というとわかりにくいかもしれない。「ディスクを丸ごとバックアップする」と思っておくといい。これはシステム復旧や環境の複製などによく使われる手段である。そのため巨大なイメージファイルが生成されることも多い。HDDなどを丸ごとバックアップするときなどにイメージ単位のバックアップがおこなわれる。
ただし別サーバーに戻した場合にはOSのユニークなIDが重複したり、ドライバーが足りなかったりなどもあり基本は同スペックのサーバーに戻すことが推奨される。
メリット | デメリット | |
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ファイル単位効果的なバックアップ対象 ファイルサーバーなど |
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イメージ単位効果的なバックアップ対象 再設定が面倒な |
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イメージバックアップはサーバーのスペックに紐づいているため、異なるスペックのサーバーへ移行すると、復旧時にそれまでのデータは利用できなくなる。
サーバーのスペックが変わるとリストア不可
別のサーバーへシステムを移行しても共通のハイパーバイザーであれば、復旧時にバックアップデータがそのまま利用できる。
サーバーのスペックが変わっても
ハイパーバイザーが同じならリストア可