Cohesityって売りにくいんだけど。。。
Cohesityって
売りにくいんだけど。。。
株式会社ネットワールド
Mr.バックアップ
片尾 隆宏
コヒシティ ジャパン株式会社
セールスエンジニア
宮本 隆史

Cohesityは対応していない環境が多いのではないか?

筆者は10年以上経験を持ちLinux/UNIXを得意とする現役ITエンジニアだ。
さまざまな業界でIT化が進み、データ管理をすることが当たり前となった現代。
一見、需要が高く商品を売りやすいように思われるが、実情は少し違う。
各社、バックアップシステムを既に導入していることが多く、新規導入となると「メーカーを変えるリスク」「データ移行のリスク」など多くのリスクがついて回る。

IT化が進んでいるとはいえ「大手企業の商品を使用したい」「使い慣れたメーカーが良い」といったように、日本人ならではの保守的な考え方も影響していることだろう。

そんな状況のなか、Cohesityという比較的新しいシステムを販売する営業担当者は、システムに対する理解と、既存製品に勝る武器が欲しいと考えることは当然と言える。

今回は、そんな状況を打開すべく、ネットワールドのMr.バックアップこと宮本が営業を代表してメーカーに対し、Cohesityの機能や要望、面と向かって聞きにくい内容を対談でズバズバと踏み込んでいく動画を紹介していく。

対談は「Cohesityは対応していない環境が多いのではないか?」といきなり切り込んだ内容から始まる。
たしかに販売する立場からしてみれば、より多くの環境で使用できる方が提案できる範囲も広がり営業活動がしやすいというもの。


株式会社ネットワールド 宮本 隆史

回答は「基本的なバックアップを取るという点においてはカバーしている」とのこと。
しかし、AHVが管理するストレージ領域のような、サードパーティー製データストアとのマウントが許容されていないという制限もある。つまり、ハイパーバイザー側の制限によってカバーできないということだ。

いきなり「不可」の回答が飛び出したが、宮本が言うように「逆に言えば、そこができるという商品とは、AHVの仕様を無視して開発している」とも取れる。

環境に加え、バックアップ対象として対応しているアプリケーションの数の少なさについても容赦なく切り込んでいく。
たしかに、昔からあるようなバックアップソフトウェアベンダーは開発期間も長いので、様々なデータベースに対応しているという強みがある。そのような競合に対して、Cohesityではどのように提案できるのか是非知っておきたいところだ。

Cohesityでは、まずベースとしてはSQL、Oracleといった商用のデータベースに対応している。まだ苦手とのことだが、オープンソース系のデータベースへの対応はロードマップにも載っており、ポスグレ(PostgreSQL)やMy SQLなど近いタイミングで展開する予定であることを聞き出してくれた。
様々なOSやアプリケーションのデータ保護にこだわるユーザー相手に有効な切り返しができそうだ。

アプリケーション関連で言えば、ExchangeやSharePointなどに対して「Microsoft 365の利用者が増えている」という回答も飛び出した。

各バックアップソフトでは、当然のように対応しているアプリケーションよりも、CohesityではなぜMicrosoft 365を優先して対応させているのだろうか。

回答は「時代はクラウド、オンプレ、ハイブリッドクラウドへ日本も移行してきているので、Cohesityはそういった新しい環境への対応を優先している」とのこと。
それを受けた宮本が「オンプレでExchangeやMicrosoft Officeをいつまで使い続ける気ですか?とお客様に言える」という攻める姿勢が印象に残る。

その後、Cohesityの強みであるゲートウェイサーバーの追加無しにクラウドにシームレスに接続できる、等に話は発展していく。このあたりはCohesityを販売している人なら把握しているところであろう。
「把握していない」という人はすぐに動画をチェックしていただきたい。

導入後、ユーザーが抱える課題に「バージョンアップ」がある

システムのバージョンアップは「時間や手間がかかる」「システムの稼働や運用を一時停止しなければならない」など、ユーザーからしてみれば「やりたくない」が本音である。宮本も言っていた通り、日本では「導入したら触るな定説」を耳にしたことがある担当者は頷く人も多いのではないだろうか。
実際、ユーザーは「高い導入費や保守費用を支払っているのだからバージョンアップの作業もやってくれ」と考えるのが正直なところ。しかし、一般的な話、メーカー側もバージョンアップのたびに作業を請け負うことができない。

そんなバージョンアップに際し、Cohesityではどのようなサポートをしてくれるのか実に興味深い。実際に話を聞いてみると、
「バージョンアップはお客様自身で実施いただくが、作業時に支援をすることは可能」とのこと。予期せぬ事態が起こった時に、すぐに対応してもらえることは、作業するユーザーにとって心強い。
しかし、これはメーカーがリモートで作業を行うというわけではなく、ユーザーが作業を実施するといった内容だ。
このバージョンアップについては「一定期間固定(塩漬け)とすることで安定性を担保するのか」「次々にバージョンアップすることで安定性を担保するのか」という考えさせられる場面もある。
実際、海外ではセキュリティホールを少しでも減らし、安定性や機能拡張というところでもバージョンアップすることが当たり前になってきている。「手間」「面倒」「分からない」という理由でバージョンアップを見送って良いものなのだろうか、企業としてセキュリティをどう担保するか併せて考えたい。

また、導入後の課題としてシステムの操作性も非常に重要なポイントである。
導入後に「使いにくい」「操作方法を教えて欲しい」などの問い合わせやクレームは避けられることに越したことはないだろう。
Cohesityの操作性は、使いやすさを優先したインターフェースになっており、直感的に操作することが可能であるとのこと。
さらに嬉しいのは、海外製品にも関わらず、既に日本語GUIに対応しているところではないだろうか。
「なかなか恥ずかしくて言いだせないが、英語が苦手で操作するのが苦痛」という人も少なくないだろう。和訳が不十分、分かりにくい箇所についても、お客様からのご指摘や要望は随時お受けしていて、改善に努めてるという柔軟な姿勢にも好感が持てる。

今回紹介しきれていないが「提供される機能の違い」「バックアップデータの活用方法」「バックアップデータ検索の仕組み」「苦手な領域と提案方法」「データ移行技術」など、気になる話題が盛り沢山の本対談。詳細はYouTubeにてぜひ確認していただきたい。