──山の上にあるお城を目指してクラウドネイティブ・ロードを進むサトルたち。最初は遥か彼方にあったお城が少しずつ大きく見えるようになってきた。振り返ると、お城までの道のりの半分は過ぎているようだ。コンテナのことを理解できるようなり、ワクワクした気持ちを持っていたサトルだが、ふとした疑問がわいてきた。

新たなアプリケーション開発手法「DevOps」「CI/CD」

 


サトル:「コンテナを利用することでアプリケーション開発がより早くなることは分かった。だけど、それだけでいいのかな?」


ディア:「急にどうしたんだ? ビジネスのスピードを上げるためには、アプリ開発の速度を上げるのは重要じゃないか!」


サトル:「そうなんだけど、何か引っかかるんだよ……。思い出したぞ、今度配属された部署の収益を担う重要なアプリに関する機能アップデートの問題だ!」


ディア:「どういうこと?」


サトル「うちの会社ではアプリの開発部隊とアプリの基盤となるインフラの運用部隊が分かれているのだけど、ことあるごとに喧嘩しているんだ。周りで見ているこっちがいたたまれない気持ちになっちゃうんだよ。何でそんなに意見が分かれてしまうのだろう?」


クラフ:「おお、多くの開発・運用現場が抱えている問題だね。その原因は、同じゴールに向かっているにもかかわらず、それぞれのミッションが異なることにあるんだよ」


サトル、ディア:「え? 同じアプリに携わっているのに、どんなふうに違うの?」

■従来のアプリ「開発」「運用」の課題

アプリの開発部隊は、ユーザーの役に立つより良いサービスを作って提供することがミッションなんだ。そのため、頻繁に機能をアップデートしてリリースする開発の生産性にこだわるんだ。

一方、アプリの基盤となるインフラの運用部隊のミッションは、ユーザーがストレスなく使えるように安定稼働させることだ。システムが停止したり、障害発生のリスクを可能な限り回避して、アプリの安定性を保とうとするんだ。

「事業によって収益を上げる」という共通のゴールを持っているにもかかわらず、相反するミッションを持っているために、違う方向を見なければならなかったんだ。

従来のアプリ「開発」「運用」の課題

同じゴールに向かっているにもかかわらず、ミッションが異なる

ディア:「お互い一生懸命なのに悲しいな。仲良くなれる方法は無いの?」


クラフ:「そうした課題を解決しようという取り組みが『DevOps』なんだ」


ディア:「DevOps? これもよく聞く言葉だけど、どういうことなの?」

■従来とは異なる手法「DevOps」

DevOpsとは、開発(Development)の「Dev」と、運用(Operations)の「Op」「s」を取った言葉だよ。その意味するところは、開発者と運用者が協業してスピーディーにサービスを提供し、その価値を高めようとするシステム開発における組織的で文化的な取り組みなんだ。

また、DevOpsでは、開発・運用の両者が同じ方向を見て協業することが大事なのさ。そして、そのベストプラクティス(最善策)と言われているのが「CI/CD」だよ。

従来とは異なる手法「DevOps」とは

開発者と運用者が協業し、スピーディーにサービス提供をし、
価値を高めようとするシステム開発の組織的で文化的な取組

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