データをすぐに戻せるように日々修行する木全
前回からの続き…
v11へのバージョンアップ修行を経て、新機能を習得したVeeam。強化Linuxリポジトリで強敵ランサムウェアを倒したかと思えば、次に立ちはだかったのは仲間になったはずの事業継続性!?今度は、秒単位のRPOが求められるらしい…
Networldマーケ担当わたくし木全、またもや呆然と立ち尽くしながらも、ある新機能の登場を待ち望んでいます!
果たしてVeeam新機能は、システム無停止を実現できるのか!?
木全
「前回の記事では、バージョンアップによって、Veeamは新たにLinuxリポジトリのセキュリティ強化に成功したことを教えてくれましたね」
河村
「はい、ランサムウェア対策にコストをあまりかけられないユーザーにオススメしたい新機能でした」
Veeamについて立ち話をする2人
木全
「たとえるなら、修行を終えた主人公が、強敵を倒せる能力を手に入れて帰ってきたイメージっていってましたね。で、もうひとつ紹介したいパワーアップ能力があると」
河村
「そうです。わたしが思うに、今回のv11アップデートって、Veeamが中小企業も含むあらゆる層をカバーできることをアピールしているんですよね」
Veeamはあらゆる層をカバーできるようにパワーアップしていると力説する河村
木全
「ふむ。前回の強化Linuxリポジトリも、WORMストレージ購入費用などを捻出できないような、ランサムウェア対策に多くのコストをかけられないユーザー向けでしたもんね」
河村
「そう、そして今回のVeeam CDP(Continuous Data Protection)機能もまた、流通、小売り、金融、ヘルスケアなど、さまざまな企業規模のお客様に向けた新しいレプリケーション機能なんです」
木全
「レプリケーション機能?Veeamにはもうすでにレプリケーション機能はありますよね?」
河村
「詳しく説明します」
河村
「まずはVeeam CDPがどういった機能なのか、というところから」
木全
「Continuous Data Protection、直訳すると継続的なデータ保護ってことだけど…」
河村
「そう、そうなんです。たとえばこれまでのデータ保護を、写真のように“瞬間”を切り取るものととらえるなら、CDPは映像のように“連続したもの”を巻き戻す感覚でレプリケーションできるんです」
木全
「ふむふむ」
河村
「従来型だとRPO(いつの時点まで戻すか)は数時間単位の区切りでしたが、CDPでは数秒単位のRPOが実現されます」
木全
「CDPとかRPOとかR2-D2とかC-3POとか横文字かっこつけ略語ばかりで腹が立つけど、ともかく秒単位に刻まれた過去に戻れるからすごいってことですね?」
河村
「よ、横文字かっこつけ略語…そうです。もちろんただRPOが短いだけじゃなく、RTO(いつまでにデータを復元できるか)も最短を実現します」
木全
「なんでそんなことが実現できるんですか?」
河村
「ものすごく当たり前なことですが、レプリカVMをすぐ起動できる状態にしているから、すぐフェイルオーバーできるんです」
木全
「…えっ、バージョンアップは修行だなんだいうから、ドラゴンボールとかワンピースみたいなわかりやすい強化を想像してたけど、一休さんみたいななぞかけ系でした?」
河村
「いえいえ。うーん、そうですね…マンガっぽくいうなら…木全さんは『VMマシン』というロボットを持っていますと」
木全
「おっ、いいですね。昭和レトロな感じですね」
河村
「で、木全さんはせっかく汗水流して作ったVMマシンを壊されたらたまったもんじゃないということで、レプリカを作りました」
木全
「ふむふむ」
河村
「そのレプリカを作るのに、木全さんはオリジナルの写真を撮って複製していました。木全さんが操作して変更させたオリジナルVMマシンの状態が変わるたびに、写真を撮ってレプリカに反映させていたので、けっこう骨が折れる作業です。その間にもどんどん状態は変化するので、写真を撮る間隔も数時間単位でいいやと思うようになりました」
木全
「これはなんとかしたい」
河村
「そう、なんとかしたいと思った木全さんはIT知識をフル活用して、VAIO(vSphere APIs for IO Filtering)という手法を思いつきました。VAIOは、オリジナルVMマシンと木全さんの間で行われたI/O操作を常に読み込んで反映させます。これで写真を撮る手間はなくなったうえに、常にオリジナルと同じ状態のレプリカを作製することに成功しました」
木全
「おおー、すごいわたし」
河村
「常にオリジナルと変わらない状態のレプリカがあるため、なんらかの原因でオリジナルに問題が生じても、すぐにレプリカが起動して稼働を開始します。そしてオリジナルが修復できれば、今度はオリジナルにフェイルオーバー。あるいは修復できなければ、レプリカVMマシンがそのまま稼働を継続します」
木全
「なるほどなるほど」
河村
「しかも、これまでのレプリケーションとほぼ同じ操作感で使用できるので、運用も安心です」
木全
「でもこれまでが数分~数時間単位でのRPOなんですよね?だったら全仮想マシンで、数秒単位でRPOを設定できるCDPを適用させるのがベストってことですか?」
河村
「そうとも限りません。下の図は従来のレプリケーションとCDPの機能を比較したものです」
木全
「従来のレプリケーションのほうが機能を網羅してるね」
河村
「そうです。また、CDPを利用するためには相応の環境が必要です。目標のRPO/RTOによって、従来のレプリケーション機能とCDPを使い分けるのがベストでしょう」
木全
「一秒前の取引データが重要になるECサイトなどでは、CDPが役に立つってことね!」
木全
「ちなみに、CDPのために新しくライセンス買わなきゃいけないなんてこと、ないよね?」
河村
「もちろんです!ユニバーサルライセンスを持っていれば利用できます」
木全
「うむ!すばらしいですねVeeam CDP。いや、v11!」
河村
「そうでしょう!これからもVeeamはあらゆるユーザーのニーズに応えられるよう、進化を遂げていきますよ」
木全
「で、v12へのアップデートはいつ頃なんでしょう?」
河村
「木全さん」
木全
「はい」
河村
「いつになるんでしょうね」
木全
「おい」
河村
「いや前Veeamの掲示板見たときは、3月前半にベータ1がリリースされるって書いてあって、そこからは…」
木全
「まあ…気長に待ちましょう。次の修行が楽しみです!」
シリアスな雰囲気を出そうと頑張ったが、衣装がどうしても・・・
よりさまざまなニーズに合わせるため、一つのソリューションでRPO/RTOに幅を持たせるVeeam。バックアップ、レプリケーション、スナップショット、CDPと、v11からは4in1な費用対効果のより高い設計となりました。
今後はどんな機能が追加されるのでしょうか!今から楽しみです。
v12の最新情報が木全の耳に入り次第、即お伝えします!公式より早くリークしちゃお!