NetAppは、企業の多様なニーズに対応するため、柔軟で高性能なソリューションを提供しています。 AI活用、セキュリティ強化、災害対策(BCP/DR)、そしてコンプライアンスやデータガバナンスまで、デジタル化が進む社会に必要不可欠な機能を網羅。オンプレミスとクラウド、両方の環境を活かした統合的なデータ活用と運用効率の向上を実現。 IT基盤の整備や運用の最適化を検討している方向けに、課題別に最適なNetAppソリューションをご紹介します。
NetAppでできるソリューション
NetAppの代表的なソリューションをご紹介します。
目的に応じて適切なNetApp製品を選択するためのヒントにしましょう!
01セキュリティ対策
02災害対策
03AI
01 ONTAPのセキュリティ対策
そもそもランサムウェアとは?
ランサムウェア(Ransomware)は、コンピューターシステムやデータを制御するために悪意のあるソフトウェアを使用するサイバー攻撃の一形態です。従来、企業内データを暗号化しファイルを利用不可能な状態にした上で、そのファイルを元に戻すことと引き換えに金銭(Ransom = 身代金)を要求するマルウェアを指します。
要求に応じないとデータの公開で脅す「二重恐喝型」や「暴露型」から、近年出現した暗号化せずデータを入手しダークウェブへの公開で脅すノーウェアランサムまで、より高額の身代金を要求するため攻撃手法は多様化しています。
従来のランサムウェア


- データが暗号化されることでシステム停止・業務停止が発生
- 身代金を支払って復号キーを入手しても復元に失敗する可能性がある
- 要求に応じないと「データの公開するぞ」と脅す二重恐喝型や暴露型も
- さらに後日再度攻撃を受けて身代金を要求される可能性が高い
ノーウェアランサム


- データを暗号化しないため、ランサムウェアの侵入・漏洩に気付きにくい
- 顧客情報や機密情報のデータが公開されることで社会的信用を失う
- 身代金を支払ってデータの公開を停止させても、後日追加の身代金を要求されたり別の攻撃を受ける可能性が高い
セキュリティ製品での入口対策はもちろん、感染した場合を想定し迅速な検知と復旧に備えることが最重要!
ウィルスに強いOSを選択
独自OS「ONTAP」はそもそも標的にされづらいためOSの乗っ取りリスクがかなり低い
ランサムウェアは主にメジャーなOSを標的にして攻撃をしてきます。NetAppは独自OS「ONTAP」を採用しているため、そもそもメジャーOSと比較してターゲットにされる可能性がかなり低く、その分感染リスクもかなり低いストレージOSです。だからONTAPのストレージを採用するだけでランサムウェア対策につながるということ! また、ONTAPは、日本語の管理画面から直感的な操作が可能ですので非常にわかりやすく、メジャーなOSと使い勝手は変わらない点もGood。


ここからはNetAppの独自OS「ONTAP」はここがすごい!4つの切り口でセキュリティ対策をご紹介します。
①ランサムウェア攻撃を未然に防ぐ
既知のマルウェアによるファイル生成を自動ブロック:FPolicy
FPolicyは、ONTAPに標準搭載されているファイルアクセス通知フレームワークです。ユーザー行動分析(UBA)に基づいて、データファイルのアクセスを監視して、イベントの通知とファイルへの操作を制御します。 ファイルの拡張子をもとに特定ファイルをブロックしたり、逆に特定のファイルのみを許可したりと、書き込み制限設定が可能なのでランサムウェア攻撃でよく使われるファイル拡張子をあらかじめブロックし暗号化を防ぐことができるのです。
▼FPolicy設定例

重要なアクションを要マルチ認証に!:Multi-Admin Verification
管理者アカウントはコマンドを実行してデータを損失させることができるので、マルウェアに感染した場合、犯人は管理者アカウントを乗っ取ることで回復不可能な損害を与えます。ONTAPには、重要なタスク(Volume削除やSnapshot削除など)を実行する際に、複数の管理者アカウントの承認が必要となる機能Multi-Admin Verificationがあり、悪意のある内部の脅威や管理者権限の乗っ取りなどのアタックに対処が可能です。

②たとえ感染しても強固なデータ保護機能でブロック
データの改ざん・漏えい、不正削除から保護:SnapLock
指定した期間、一度書き込んだデータを読み出せるが変更は不可能なWORM(Write Once Read Many)機能です。 万が一、ONTAPの管理権限が奪われてもボリュームやファイルの削除ができないため、ランサムウェア被害からより迅速に復旧するため、スナップショットの確実な保護を必要とするケースにおすすめです。

管理者権限が乗っ取られても削除させない:Tamperproof Snapshot
一定期間、たとえ管理者であっても削除できないSnapshotを作成し、アカウントの乗っ取りから強力にデータを保護。 マルウェアによるデータ破壊を受けたとしても、確実に復旧可能な復旧ポイントを提供します。プライマリボリュームの他、セカンダリボリュームにスケジュールで作成することも可能です。

③ファイルがランサムウェアに暗号化された!いつどうやって復旧すれば?
ランサムウェアの検知・早期発見:Autonomous Ransomware Protection
アクセスパターン(振る舞い)やファイルデータの中身の複雑化を監視、ファイル拡張子などを基に、ML(機械学習)/AIによってランサムウェア攻撃の疑いを検知。管理者へ通知し、即時に自動Snapshotバックアップを取得します。
ONTAP 9 .10.1~対応、AIはONTAP 9 .16.1~対応

検知し攻撃元を特定・ブロック:Data Infrastructure Insights Storage Workload Security
Storage Workload Securityとは、インフラ監視ツール「Data Infrastructure Insights(旧Cloud Insights)」の一機能。ランサムウェアの疑いがあるアクセスを検知し、どのユーザー権限でアクセスしたか、どのくらいのファイルが暗号化されているかを特定しブロック。暗号化だけでなく、特定ユーザーからの異常な読み取りのアクセスも検知するためファイルを暗号化しないランサムウェアにも対処可能です。更に自動Snapshot取得や管理者へのメール通知が可能です。 全アクセスログが記録されログの保全もできます。
別途ライセンスの購入が必要です

暗号化前のデータで復旧!:Snapshot/SnapRestore
万が一感染しデータが暗号化されてもRead-Only(読み取り専用)のSnapshotバックアップから、暗号化前のデータをSnapRestoreで戻すことでデータは元通りに!
しかもSnapshotは最大1,023世代分取得可能なので、潜伏期間前を考慮した長期データバックアップもばっちりです!

④運用終了後のディスクからデータ情報漏洩大丈夫?
総務省ガイドラインに準拠したLCMサービス
今や記憶に新しい、自治体のHDD転売情報・流出事件。運用終了後のディスクの処分はどうしたら…?
ワンビ社が提供する、データ消去ソリューションStorageLCMなら総務省ガイドラインにも準拠しており、処分時の情報漏洩対策にもばっちり。
「データが確実に消去され、復元困難な状態」にし、消去証明書を発行することが可能。NetAppはエンタープライズストレージで唯一ADEC(一般社団法人データ適正消去実行証明協議会)の認証取得に対応しています。


NetAppのランサムウェア対策機能、どう使い分けたらいい?

Autonomous Ransomware Protection(ARP)とData Infrastructure Insights Storage Workload Securityは、共通機能として『ウィルスの検出』 『自動Snapshot取得』 『管理者への通知』 がありますが、次のような違いがあります。
▼ARPとData Infrastructure Insights Storage Workload Securityの比較
Autonomous Ransomware Protection(ARP)
- ONTAP単独利用ができる
- クラウドベースのランサムウェア対策製品が利用できない場合におすすめ
- 自動Snapshot取得動作が早い
Data Infrastructure Insights
Storage Workload Security
- 監視ツールの一機能
- 全アクセスログが記録されてログの保全が出来る
- アクセスパターンの監視・可視化ができ見える化できて便利
02 SnapMirrorによる災害対策
NetAppで災害対策するなら物理障害に備えるミラーリング機能『SnapMirror』。メインで利用しているプライマリストレージとは別で用意したセカンダリストレージに完全な複製をすることで災害時を想定したバックアップを実現します。
遠隔地のNetAppへデータ転送、災害時にリストア不要で切り替え:SnapMirror
初回のみフル同期、二回目以降は差分ブロックのみ転送することでパフォーマンス影響が少なく、コストを抑えて転送が可能。ファイルやフォルダに設定したアクセス権もコピーします。
同期のタイミングは、1分単位から日次単位まで自由に設定可能。
万が一本番システムに災害や障害が発生した際にも、SnapMirror先でリストアなしで本番利用が可能です。
通常時

災害発生時

ミッションクリティカルなワークロードに対応したソリューションも!

データ損失ゼロのバックアップ
SnapMirror Synchronous
同期型データ複製(レプリケーション)機能でデータ損失ゼロ(目標復旧時点= 0)で高速データ復旧(目標復旧時間短縮)のためにボリューム単位の同期データレプリケーションを提供。データ損失ゼロが求められる業種にも対応可能。

重要なアプリケーションの障害時もビジネス継続
SnapMirror-Active Sync
SANの透過的なアプリケーション・フェイルオーバー機能。サイト全体で障害が発生した場合にも、ビジネスサービスの運用を継続でき、アプリケーションがセカンダリコピーを使用して透過的にフェイルオーバーできるようになります。

高い可用性を実現するデータ同期機能
SyncMirror/MetroCluster
離れた2つのサイト間でストレージを同期しデータ保護をするバックアップソリューションです。その基盤として使用されているのがSyncMirrorで、2つの異なる場所にRAID保護データの完全なセットを作成し強固なデータ保護を実現します。

03 NetAppのAI基盤
NetAppはAI基盤を構築したい企業に最適なコンバージドインフラ・ストレージをオンプレミス、クラウドで提供しています。
データ管理基盤として最適!高いセキュリティレベルのNetApp
「地球上でもっとも安全なストレージ」とうたっているNetAppならセキュアな環境を提供可能です。様々なセキュリティ対策機能が備わっているため、AI活用で最も大事な“データ”を守ります。
ミッションクリティカルなワークロードにも対応できるパフォーマンスを持ち合わせているNetAppのオールフラッシュストレージなら、AI基盤として十分なパフォーマンスを発揮できます。

大手エンタープライズストレージベンダーの商用製品として初めてCSfCを取得したストレージ

米国立標準技術研究所(NIST)政府機関向け情報処理規格「FIPS 140-3」を取得

ONTAP搭載製品は米国国防総省サイバーセキュリティテ基準認定調達製品リスト(DoDIN APL)に認定

情報技術に関連したセキュリティ観点の評価(設計・実装)をする情報セキュリティ国際評価基準企画ISO/IEC 15408を取得
生成AI、RAGに利用するデータもONTAPの機能で高速に管理
Snapshot
FlexClone
FlexClone機能により無駄な容量のない高速Clone作成が可能。テストデータのコピーを数秒で実現でき、ストレージ消費を最小化します。
FlexCloneなし

FlexCloneあり

AIに最適なNetApp製品群はコレだ!

オンプレミス
04 NetAppのコンプライアンス&ガバナンス対策
NetAppはコンプライアンス・ガバナンス対策にも最適。
もしもの訴訟に備える証拠保全のためのデータ保護やNetAppに保存された重要データへのアクセスを監視・レポートするツールを備えています。
ファイルサーバーのデータを可視化しデータ管理・分析:BlueXP Classification
無償のクラウドサービス「BlueXP Classification」を利用すれば、ファイルサーバー上のデータを可視化し、管理をスムーズにします。
膨大なファイル内の中から、プライバシー情報をAIエンジンにより自動検出、管理者に向けた通知とダッシュボードを提供します。
コンプライアンス要件への対応、セキュリティの脆弱性の検出、コストの最適化、移行の高速化を実現し、企業における個人情報等のプライバシー保護規則対応の負担を軽減します。

インフラシステム全体を監視し異常な動作を監視&レポート:Data Infrastructure Insights
「Data Infrastructure Insights」はオンプレミス・クラウド問わず、インフラシステム全体を監視し、可視化するクラウドベースの監視ツールです。
オンプレミスやクラウドの重要な企業データへのアクセスパターンや使用パターンを監査することで、企業のコンプライアンスを確実にします。
またシステムのイベントやアクセスログなど、監査に関するデータレポートに対応しています。
異常な動作を検知し、疑わしいアクティビティを特定、管理者へ通知し自動Snapshot取得といったデータ保護機能も備わっています。

データの改ざん・漏えい、不正削除から情報資産を保護するWORM(Write Once Read Many)機能:SnapLock
ONTAPの機能である 「SnapLock」は一度ボリュームに書き込んだデータを読み出せるが変更(上書き、変更、削除)を不可能にするWORM(Write Once Read Many)機能です。
NAS(CIFS, NFS)での利用が可能で、FileやVolume単位で保護期間を設定でき、データを保持することにより、法的コンプライアンス要件を満たし、企業ガバナンス標準に準拠することができます。
要求度に応じて二つのレベルを選択可で、SEC 17a-4、CFTC規則第1.31条(b)などの厳しい規制要件にも対応可能です。
