物理環境と仮想化環境と
クラウド環境のバックアップの違い
おおすまん、すまん。少しレベルを上げすぎたな。
ではさっきも少し触れたが、「物理環境」と「仮想化環境」の
バックアップの違いの話をしよう。
昔はそもそも物理環境しかなかったわけだ。物理環境の場合には
下の図のようにサーバーにOSを入れて、OSには
バックアップエージェントを入れてバックアップをしていたんじゃ。
だから仮想化を導入する前は、システム全体のバックアップを、
物理サーバーごとに分けて考えてバックアップの仕組みを
構築していたんじゃ。
物理環境のバックアップ
やっぱりわかりません。
この図がわかりやすいじゃろ。
物理環境
仮想化環境
この図を見ると仮想化環境の仮想マシンは、
仮想化ソフトウェア上ではファイルとして扱われる
ということが物理環境と大きく異なる点でしょうか。
いいところに気が付いたな。仮想のハード丸ごとをファイルとして
扱えるようになったことで、仮想化環境のバックアップは、大きく分けて
次の 2つの選択肢 から選ぶことができるようになったんじゃ。
ハイパーバイザー側から
「仮想マシンをまるごと
バックアップする」

・仮想マシンにエージェントの導入が不要になった。

・物理環境と異なり、仮想マシンが丸ごとバックアップ・レプリケーションができるようになったことで個々の導入、設定、管理が不要なため運用工数を激減できる。

物理サーバーと同じく
「OSにエージェントを入れて
バックアップする」

・データベースなどデータ整合性を重視するものは、物理環境と同じようにバックアップが可能。

仮想化環境のバックアップ方法
メリット
なるほど、よくわかりました。
ところで、クラウドの話はなんでしたっけ?
おおそうじゃった。
今回のクラウドは パブリッククラウド のクラウドを指していて、
代表されるベンダー「AWS」「Azure」「GCP」から成るサービスじゃな。
クラウド事業者が、インターネット上に独自の仮想化技術で構築した
サーバーをみんなに切り売りしておる。
つまり、クラウドは、仮想化技術によって成り立っているサービスなんじゃ。
そのクラウド事業者がサービスの一つとして提供しているのが
クラウドバックアップ。クラウドバックアップとは、ファイルや
アプリケーション、仮想マシン、サーバーのコピーを作成し、
インターネットを経由してクラウド上のコンピューティングリソースに
保存することを指すんじゃ。
では遠隔地にある仮想サーバーへバックアップを
しているのと同じと考えればいいですかね。
うーん。半分正解で半分不正解じゃ。
AmazonやAzureなどに代表されるパブリッククラウドも
独自の仮想化技術を利用してサービスを提供していると説明したな。
そういった意味では正解じゃ。ただし自分で構築した遠隔地の
仮想サーバーとは、サービスの提供できる範囲や内容が違うのじゃ。
初期コスト削減
クイックスタート
利用した分だけ課金される従量課金のため、仮想サーバーや物理サーバーなどの環境を自前で用意しなくて済む。自社で構築する際に必要となるインフラの初期導入コストが、パブリッククラウドなら不要である。
マーケットプレイスの仕組みを利用すれば、各バックアップメーカーとパブリッククラウドが提携したサービスをすぐに開始できる。簡単な設定をするだけで、バックアップソフトのインストールや面倒な設定を終えた状態でバックアップを開始できるのだ。
なるほど。
それじゃあ良いこと尽くめですね。
一概にそうとも言えないんじゃ。
かならず物事にはメリットとデメリットがある。
パブリッククラウドのデメリットは
次で解説するぞ。
パブリッククラウドのメリット
パブリッククラウドのデメリットは以下が考えられる。
最低限の
知識が必要
指定の形式へ
変換
コスト管理が
必要
簡単に利用は開始できるが、あらたな仕組みを取り入れるので、担当者は基本最低限のクラウドの勉強をしなければいけない。そのための学習コストがかかる。
現在ある物理環境のフォーマットを、Amazon マシンイメージ (AMI)やAzureマシンイメージ(VHD)などの各ベンダーのマシンイメージに変換しなければならない。そのままバックアップデータとして保存もできるが、RTOが長くなりメリットが半減する。
従量課金のため、使いすぎると物理環境よりコストが高くなる。またその高くなるポイントを見極めるのが難しい。
ん~なるほど。2番で質問です。
なぜAmazon マシンイメージ (AMI)に
変換しないとメリットが半減するのですか?
それは次で解説しよう。
パブリッククラウドのデメリット
さて、物理環境のフォーマットのままバックアップすることと、
イメージをクラウドのフォーマットへ変換することは
こんな違いがあるんじゃ。
物理環境のフォーマットのまま
バックアップ
クラウドのフォーマットへ
変換してバックアップ
そのままバックアップすると変換の手間は省けるがリストアするときには一度のバックアップサーバーでイメージを復元して使わなければいけない。つまりクラウド環境にバックアップサーバーがない場合には一度ダウンロードして復元するなど、利用したいときに即座に利用できない可能性がある。
各クラウド環境に合わせてイメージをバックアップした場合には、クラウド上では仮想サーバーとしていつでもすくに起動できる状態。つまり災害時に即時利用できたりするなどいろんなメリットがある。つまりバックアップを利用するときのことを考えて事前に準備している。
いろんな手法がありクラウドにバックアップすることが
有益な方法の一つであることはわかりましたが、
もう少し簡単にならないですかね?
その辺をより簡単にバックアップできるようにしている製品も
いくつか世の中には出てき始めているぞ。

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