Microsoft製品販売には沢山のビジネス形態がございます。Microsoftは皆様がご存知の通りExcelやWord等のオフィス製品をはじめとしてOSやクラウド製品の多数の取り扱いがあり、製品ごとに販売形態が異なります。本Webサイトでは製品ごとの契約の違いなどを確認することが可能です。本ページではMicrosoftのCopilotについて実際の利用方法などをデモを交えて紹介します。
Chapter06
最新のNewsと各種お知らせ
Technical | 2024年4月1日
背景と経緯
Microsoft 365のライセンスに”Team無し”の記載があり、よくお客様からなぜか?何のために外したのか?と質問があるので本日はここで説明します。
Microsoft TeamsがMicrosoft 365のライセンスから外された理由は、主に欧州連合(EU)の反トラスト調査に起因します。
2023年7月、SlackがMicrosoftに対して、TeamsをOfficeスイートにバンドルすることで市場支配力を乱用していると訴えました。
この訴えを受けて、EUは調査を開始し、Microsoftは訴訟を避けるために、まず欧州経済領域(EEA)およびスイスでTeamsをOfficeスイートから分離する措置を取りました。
その後、2024年4月1日から、この措置はグローバルに拡大され、Microsoft 365およびOffice 365の新規ライセンスからTeamsが外されることになりました。 この決定は、顧客に対する透明性と柔軟性を提供し、異なる地域での標準化された購入を可能にするためとされています。
今後の展開予想
MicrosoftがTeamsをOfficeスイートから分離したことで、以下のような展開が予想されます:
価格の変動:Teamsが別売りされることで、企業は必要なサービスのみを選択できるようになります。これにより、コストの最適化が図られる一方で、全体的な価格設定に変動が生じる可能性があります。
法的リスクの軽減:Microsoftは、今後の反トラスト調査や訴訟リスクを軽減するために、他の製品バンドルについても見直しを行う可能性があります。
既存のMicrosoft 365ライセンスの扱い
既存のMicrosoft 365ライセンスを持つ企業や個人は、以下の点に注意する必要があります:
1.既存ライセンスの継続:既存のエンタープライズサブスクリプションには、引き続きTeamsが含まれます。 ただし、新規サブスクリプションやライセンスの変更時には、Teamsが含まれない新しいプランが適用される可能性があります。
2.Teamsの追加購入:新規または既存のエンタープライズ顧客は、Microsoft Teams Enterpriseというアドオンライセンスを単品で購入することができます。 また、Teamsを含まないプランに移行する場合、割引が適用されます。
他のサブスクリプションへの影響:商業用SKUにのみ影響があり、消費者、学術、米国政府、非営利団体向けのOfficeスイートには現在のところ影響はありません。 ビジネスおよびフロントラインサブスクリプションには引き続きTeamsが含まれますが、希望する場合はTeamsを含まない新しいOfficeサブスクリプションを購入することも可能です。
まとめ
Microsoft 365からTeamsが外された背景には、反トラスト調査や市場競争の激化がありました。 今後、企業は必要なサービスを選択しやすくなる一方で、価格設定や法的リスクの変動に注意が必要です。 既存のライセンスを持つ顧客は、Teams込みのライセンスは非常に割安なために継続して購入することをお勧めします 新しいプランへの移行について慎重に検討することが求められます。
Technical | 2024年4月1日
onmicrosoft.comについて
onmicrosoft.comについて問い合わせがよくあり下記に概要を説明します。
「onmicrosoft.com」はMicrosoft 365やAzureを利用する際に作成されるデフォルトのドメイン名であり、「Microsoftテナント」に関連付けられています。ただし、具体的に何を意味するか、どのように機能するかについてもう少し詳しく説明します。
onmicrosoft.comとは?
Microsoft 365(旧称 Office 365)やAzureなどのサービスにサインアップすると、自動的にテナント(企業や組織のアカウント管理単位)が作成されます。
このテナントには、yourdomain.onmicrosoft.com という形式のデフォルトドメインが割当られます。
yourdomain はテナント作成時に選択した名前(通常は組織名や会社名など)です。
使用される場面
初期セットアップ:
Microsoft 365アカウントの設定やユーザーの作成時に、このドメインが利用されます。
メールアドレスやログイン:
例: username@yourdomain.onmicrosoft.com の形式で、ユーザーのメールアドレスやサインインIDに利用されます(ただし、後でカスタムドメインに切り替えることが推奨されます)。
システムバックエンド:
カスタムドメイン(例: example.com)を設定した場合でも、onmicrosoft.comドメインは裏で動作しており、システムの一部として残ります。
カスタムドメインとの併用
組織独自のドメイン(例: example.com)を登録してMicrosoft 365に設定することでusername@example.com のようなメールアドレスを使用できます。
ただし、onmicrosoft.comドメインは削除できず、一部のバックエンドプロセスで引き続き使用されます。
主な特徴
一意性:
各テナントには世界中で一意のyourdomain.onmicrosoft.comが割当られるため、他のテナントと重複しません。
変更不可:
一度作成されたonmicrosoft.comの名前部分(yourdomainの部分)は変更できません。
削除不可:
カスタムドメインを追加した場合でも、onmicrosoft.comドメインそのものは削除できません。
注意点とベストプラクティス
カスタムドメインの導入:
組織のブランドやプロフェッショナリズムを向上させるため、カスタムドメイン(例: example.com)を設定することを推奨します。
管理用途としての利用:
onmicrosoft.comドメインは、システム管理やテスト用として活用すると便利です。
メインのメールアドレスやビジネスドメインとしての利用は避けるのが一般的です。
名前選択の慎重さ:
yourdomain部分の選択には注意してください。一度選択すると変更できないため、組織の名前や業務内容に合ったものを選びましょう。
Entra IDとの関係:
Entra IDは、Microsoft 365やAzureでのIDおよびアクセス管理を行うためのディレクトリサービスで、onmicrosoft.comドメインはEntra ID内でも使用されます。
テナント分離:
大規模な組織では、複数のテナントを持つ場合がありますが、それぞれのテナントに独自のonmicrosoft.comドメインが割当られます。
まとめ
onmicrosoft.comは、Microsoft 365やAzureの基盤となるテナントのデフォルトドメインです。最初の設定や一部の内部プロセスに使用されますが、ビジネスドメインとして直接使用するよりも、カスタムドメインの利用が推奨されます。