接続に使うインタフェース・
ケーブルと性能の表し方
前のページで出てきた 「NIC」 や 「HBA」 ってなんですか?
NICとHBAは、どちらもサーバーやストレージのインタフェースとなるパーツじゃ。以下の写真のようなパーツが、サーバーやストレージコントローラに搭載されておる。
NIC(ネットワークインタフェースカード)
HBA(ホスト・バス・アダプタ)
※写真は4ポートのもの
※写真は2ポートのもの
主にLANの接続に使用されるものが「NIC」
主にFCやSAS接続に使用されるものが「HBA」
あ! 確かに!
NICにある穴には、LANケーブルが挿しこめそうな形をしていますね。
NICもHBAもこの穴にケーブルを挿し込んで使うんですね?
たしかに穴じゃが・・・これからは 「ポート」 と言ってほしいのう。
拡張スロットを持つモデルであれば、そこにNICやHBAを挿し込むことで
さらにポート数を増やすことができるんじゃよ。
そして、接続に使用するケーブルじゃ。
NASの場合はイーサネットケーブル、いわゆるLANケーブルで接続するのが
一般的じゃ。
ストレージの接続においてよく登場するケーブルを以下で紹介しよう。
色々なケーブル
イーサネットケーブル(LAN/UTPケーブル)
イーサネット接続(1000Base-T, 10GBase-Tなど)で利用される。
銅線
・安価
・外部環境からの干渉を受けやすい
 ため、ファイバチャネルと比較
 すると伝送距離が短い
光ファイバケーブル
FC接続(8Gb/16Gb/32Gbなど)やギガビットイーサネット(GbE)接続などで利用される。
光ファイバ
・長距離の通信が可能
・外部環境からの干渉を受けにくい
・細くて軽量
・SFPやSFP+が必要なため高価
・衝撃に弱く折れやすい
Twinaxケーブル(ダイレクトアタッチケーブル)
両端にSFP+などのモジュールが接続されている。ギガビットイーサネット(GbE)接続で利用される。
銅線
・SFP+モジュールが不要なため、
 光ファイバケーブルよりコストを
 抑えられる
・太く取り回しがし辛い
・伝送可能距離が短く、
 ラック内での使用に限られる
なるほど、LANケーブルと比較して光ケーブルって
随分高いと思っていたんですが
ノイズにも強い、長距離もOKということなら、
高いのも納得ですね。
む、今「10ギガ」という言葉が出てきたが、
速度に関する単位を正しく理解できておるかのう?
ドキっ! ギガ・・ギガ「バイト」は容量の話で出て
きましたが、 速さの時はギガ何になるんでしたっけ?
一般的に、10ギガのネットワークと言うと、10Gbpsのことじゃな。
通信速度の単位としては、以下を覚えておこう。
通信速度の単位
ビット毎秒 (bps:bits per second)
バイト毎秒 (Bytes/s)
1秒間に伝送できるデータ量
(スループット)
つまり、10Gbps とは、1秒間に10Gb(=10,000,000,000bit)の
データを転送できるネットワークということ! 
ただしこれはあくまでも"理論値"。環境の要因などで、実質的な速度はもう少し
落ちると考えておこう。10Gbpsの回線で、実測値は7Gbpsだったとしたら、
伝送効率は70%ということになる。ここで問題じゃ。
問題
64Kビット毎秒の回線を使用して、1MBのファイルを送信したときに、
156.25秒かかりました。この回線の伝送効率は何パーセントでしょうか?
64Kビット毎秒ということは、1秒間に64Kビット伝送できるということだから、
今回伝送したデータ量は、64Kビット × 156.25秒 = 10000Kビット
こっちはビットだけど、ファイルサイズに合わせてメガバイトに変換したいなあ。
まずバイトに変換するために8で割って、10000K ÷ 8 で 1250Kバイト
K(キロ)をM(メガ)に変換すると、1250Kバイト=1.25Mバイト ですね。
なのに、実際に送ったのは1MBだから・・・・
うむ、その調子じゃ。伝送効率が100%だったら、
本来1.25MBを送信できていたはず、ということじゃな。
そうか!
1.25MB × 伝送効率 = 1MB ということだから、
答えの伝送効率は 80%ですね!
おお、素晴らしい。その通りじゃ。
ビットやバイト、そしてキロ・メガ・ギガなど、様々な単位が出てくるが、
それらの単位を合わせて計算することがポイントじゃな。
またこのスループットという指標は、ネットワークの性能を表す際だけではなく
ストレージが1秒間に書き込み/読み込みができるデータ量を表す場合にも
使用されるので覚えておこう。
ストレージの性能と言えば、「IOPS」というのも
聞いたことがありますがどう違うんですか?
IOとは、「Input/Output(入出力)」のことで、
データの「書き込み」「読み込み」のこと、
PSは「Per Second(1秒あたり)のことじゃ。
つまりIOPSとは、1秒間に何回、
データの書き込み/読み込みができるかの指標じゃな。
I/Oとは
データの書き込み/読み込みのこと
IOPSとは
1秒間に何回、データの書き込み/読み込みができるかの指標。
なるほど、スループットは「1秒間に読み書きできる データの量 」を
表すのに対してIOPSは「1秒間に読み書きできる 回数 」ってことですね!

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