PowerVault ME5は、Dell Technologies社のストレージ製品の中でもっとも低コストで導入可能です。ヘッドとなるサーバーは必要ですが、3Tierの共有ストレージやバックアップデータの保管先、ファイルサーバーに接続して拡張筐体として使用する等、様々な用途でご利用いただけます。
PowerVault ME5は、エントリーレンジのお客様にも導入いただける低コストなブロックストレージ。SAS、FC、iSCSIのプロトコルに対応し、 DASやSANストレージとして使えます。
最大8PBまで拡張可能。
構築もシンプルなので、中小規模の企業様におすすめです。
Dellストレージの中でシングルコントローラーを選択できるのはME5だけ!
デュアルコントローラーよりも冗長性は劣りますが、その分コストを抑えられるため、あまり費用をかけたくないバックアップサーバー直結の大容量ストレージとしても◎
ADAPT RAIDは、自動分散型割り当て保護技術を用いたDell独自のRAID方式。 パリティ情報がストレージ全体のディスクに分散されるため、データ保護と高いパフォーマンスの両方を備えています。大容量データを扱いながらもデータ保護を重視したい場合に有効な機能です。
他社ストレージの場合、製品によってはレプリケーションなどオプションライセンスが必要な機能がありますが、PowerVaultは全機能が使えるライセンスを搭載。
今後運用が変わった場合、ライセンスの追加費用は発生しません。
PowerVault ME5は低コストかつ大容量なデータに対応可能なブロックストレージです。中小規模環境の仮想化基盤としての利用やアーカイブ用途として適しています。ただし同製品のご利用には必ずヘッドとなるサーバーが必要です。
PowerVault ME5単体で使うことはできませんので、ご注意ください。
PowerVault ME5はSAS、FC、iSCSIといったプロトコルに対応しており、サーバーとストレージ間にスイッチを挟む構成でも、スイッチを挟まない構成でも利用可能。ディスクエンクロージャーを追加することでディスク容量の拡張にも柔軟に対応。必要なディスク容量が10TB未満の小規模なストレージ環境に最適なストレージです。
接続方式 | FC(ファイバーチャネル) | iSCSI | SAS | ||
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サーバー との 接続形態 | 直接接続/FCスイッチ経由 | 直接接続/Ethernetスイッチ経由 | 直接接続 | ||
接続速度 | 16Gb | 32Gb | 10Gb | 25Gb | 12Gb |
接続する スイッチの 選択例 | DS-6610B DS-6620B DS-6630B | MDS-9132T MDS-9148T MDS-9396T | S4112F-ON S4112T-ON S4128F-ON S4128T-ON S4148F-ON S4148T-ON | S5212F-ON S5224F-ON S5232F-ON S5248F-ON S5296F-ON | - |
冗長化のため、ストレージ構成はデュアルコントローラーの選択がベター。 安全性は高いですがコストが高くなりがちというデメリットも…
ME5はDellストレージの中でシングルコントローラーを選択できる唯一の製品。
冗長性はデュアルコントローラーよりも劣りますが、非常に低コストで構成できるため大容量のバックアップデータ保存先などにも適しています。
PowerVault ME5は、従来のRAID1やRAID5,6などのほかに独自のRAID方式「ADAPT」を指定できます。
ADAPT(
Advanced
Distributed
Autonomic
Protection
Technology
)は、直訳すると
「自動分散型割り当て保護技術」。
データを保存する際、PowerVault内のすべてのディスクに対して均等に分散・配置するディスク障害に備える技術です。スペアディスクを個別に設定する必要がなく、ディスク障害時のリビルド(再構築)も非常に高速です。
リビルドにかかる時間はディスク本数によっては従来型のRAIDの数分の1。
ディスクグループへのディスク追加が1本単位で可能で追加分の容量を即時利用。
スペア分の容量が全ドライブに対して分散配置。
スナップショットとは、ある時点でのデータ領域を、まるで写真を撮るように素早くコピーしそのままの状態を保存する機能です。過失によって本番ボリュームが削除・改竄されたりしても、スナップショットからファイルを簡単に復旧できます。
レプリケーションとは、ストレージを複数用意し本番環境のデータを別のストレージに複製する機能です。PowerVaultは双方向の非同期レプリケーションが可能。 サイト間のストレージ2台でデータを保持することで、災害などの要因で本番環境のストレージにトラブルが起きたとしても、遠隔地のストレージを利用することで業務を継続することができます。
各製品の詳細なスペックです。先述したシングル/デュアルコントローラーの選択ができるモデルはME5012とME5024の二つです。 ME5084はデュアルコントローラーのみとなりますのでご注意ください。また拡張時には専用のエンクロージャーの追加が必要です。
RAIDコントローラー(RBOD):ストレージ筐体 | 拡張エンクロージャー(EBOD*⑵) | ||||||
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モデル名 | ME5012*⑴ | ME5024*⑴ | ME5084 | ME412 | ME424 | ME484 | |
初期構成 | 2U-12ドライブ | 2U-24ドライブ | 5U-84ドライブ | 2U-12ドライブ | 2U-24ドライブ | 5U-84ドライブ | |
最大 Raw 容量 | システム | 8PB | 8PB | 8PB*⑶ | ME5012、ME5024配下: 2Uエンクロージャー×9 ME5012、ME5024、ME5084配下: 5Uエンクロージャー×3 | ||
18TB HDD / 7.68TB SSD | 4.752PB | 4.720PB | 6.048PB*⑷ | ||||
最小 / 最大ドライブ数 | 2/264 | 2/276 | 28/336*⑶ | ||||
コントローラー | シングル&デュアル | シングル&デュアル | デュアル | ||||
コントローラーメモリ | コントローラーあたり16GB | ||||||
メディアタイプ | 3.5” HDD | 2.5” SSD | 2.5”/3.5” HDD/SSD | 3.5” HDD | 2.5” SSD | 2.5”/3.5” HDD/SSD | |
プロトコル | 16/32Gb FC、10Gb iSCSI BaseT、 10/25Gb iSCSI Optical、12Gb SAS | 12Gb SASバックエンド | |||||
動作モード | 仮想(すべてのデータサービス)&リニア(パフォーマンスベース) | ||||||
パフォーマンス | 640K IOPS、100%シーケンシャルRead、16Kブロック、R5、仮想 | ||||||
スループット | 12GB/s Read & 10GB/s Write | ||||||
HWの可用性 | ファイブナイン(デュアル コントローラー モデルのみ) |
⑴ デュアルコントローラーのME5012およびME5024 モデルはDC電源で使用可能
⑵ RAIDコントローラーRBODのみを接続先とする拡張ユニット
⑶ ME5ファームウェアは、ドライブ容量の増加に応じて最大8PB(コントローラーあたり4PB)をサポートするように設計
⑷ 18TB HDDで最大6.048PBまたは336ドライブ(先に上限に達した方)
PowerVault ME5のハードウェア詳細です。
2Uのモデルが全面のベゼルを開けてディスクを増設するのに対し、5Uでは左ページの下段右の図のように、上面の天板を開けてディスクを差し込むことで増設します。
ハードウェア背面図は現物と仕様が異なる場合がございます。詳細については別途お問合せください。
DPE(Disk Processor Enclosure)は、ストレージシステムのコントローラーユニットのこと。DAE(Disk Array Enclosure)は、ディスクドライブを収納するための拡張エンクロージャー。ストレージの容量を増やすために使います。
PowerVault ME5では、すべての機能が予めハードウェアにバンドルされています。
ハードのモデルに応じて機能が追加されるといったこともなく、ライセンス体系は非常に簡潔です。
RAIDグループ単位ではなくディスクを1本ずつ増設できるため、低コストで容量拡張。
仮想ディスクグループ内の必要に応じて物理ストレージ容量を割り当てて消費します。
以前読み込んだデータをキャッシュしアプリケーションIOの実行速度を向上します。
PowerValutの筐体間非同期レプリケーション機能。DR対策やPowerValut同士のデータ移行におすすめです。
ストレージ内のデータをコピーし同じ筐体内に保存し、スナップショットデータで復元。
ディスク内のデータを暗号化し、盗難による情報漏洩から内部のデータを保護。
ボリューム内のデータを同じハードウェア内の別ボリュームにコピー。
パフォーマンス監視や容量予測もできるストレージ管理ツールです。
SaaSタイプなので、クラウド上から遠隔地のストレージのパフォーマンスをモニタリング・管理することが可能です。予測分析もできるので、将来的な増設のプラン作成にも役立ちます!
現在の利用傾向から約何日後に書き込み回数上限に到達するかを予測し表示。
緑:残り90日以上
黄:残り1-90日
赤:残り0日
※最大表示は180日以上
低コスト&大容量という特徴を活かし、バックアップデータのアーカイブ先に適しています。また、SANにも対応できるため、中小規模の3Tier環境の共有ストレージにも。
下記構成は2025年3月時点の定価です。詳しい金額はお問い合わせください。
低コスト&大容量なので日々増え続けるバックアップデータの保存先として最適です。
モデル | PowerVault ME5012 |
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参考定価 | ¥7,168,016 |
ディスク | NL-SAS HDD 4TB×12 |
RAID | ADAPT RAID利用想定 |
実行容量 | 32TB |
保守 | ProSupport Plus 4時間ミッションクリティカル5年 |
とにかく価格重視で3Tier構成をご希望の方におすすめの構成です。
モデル | PowerVault ME5024 |
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参考定価 | ¥8,028,271 |
ディスク | SAS HDD 2.4TB×20 |
RAID | ADAPT RAID利用想定 |
実行容量 | 32.64TB |
保守 | ProSupport Plus 4時間ミッションクリティカル5年 |
モデル | PowerVault ME5024 |
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参考定価 | ¥17,811,102 |
ディスク | SSD 3.84TB×14 |
RAID | ADAPT RAID利用想定 |
実行容量 | 38.86TB |
保守 | ProSupport Plus 4時間ミッションクリティカル5年 |