Enterprise VaultはEnterprise向けコンプライアンス・ガバナンス対策に有効なアーカイブ・ソリューションです。
※SaaS版はVeritas Alta Archiving/eDiscoveryをご確認ください。
- Enterprise Vaultとは
- Enterprise Vaultの特長
- ソフトウェア版とSaaS版の違い
Enterprise Vaultとは
Enterprise Vaultは、クラウド、オンプレ上のあらゆるメールのデータを長期保管し、コンプライアンスの監査、電子報開示/eディスカバリ、民事訴訟に備えるためのアーカイブソフトウェアです。
Veritas Alta Archiving/Veritas Alta eDiscoveryのオンプレ用ソフトウェアです。
高速で高度なデータ検索ができ、EDRM(電子情報開示参考モデル)に準拠した各種対応が可能。
メールシステムの対応範囲も広く、DominoからExchange Online、Exchange OnlineからGmailへ移行しても大丈夫。
Enterprise Vaultならそのまま移行前と移行後のメールの両方を1つの管理画面から検索可能。
以下のデータをポリシーベースで自動アーカイブできます。
- クラウドサービスのメール(Microsoft Exchange Online,Gmail ビジネス用メール)
- オンプレのメールサーバー(Microsoft Exchange,Domino)およびジャーナルメール
- オンプレのSharePointサーバー
- ファイルサーバー
Enterprise Vault によるアーカイブシステム
<特長>
- 透過的にユーザー利用可能なデータアーカイブ
- ポリシーベースの自動アーカイブを提供
- 本番データストレージ容量の削減
- 重複排除によるアーカイブデータの削減
- 迅速な情報検索・開示と監視が可能な仕組み
ポイント1. コンプライアンス要件への対応
法規制対応/電子情報開示の準備はできていますか?
2021年も、GDPR違反で高額の制裁金が科された事例が多数発生し、中には数百億円を超えるケースもありました。
企業が保持するデータが増加し続けています。
企業内のすべての情報を把握していないことによる罰金のリスクは今後も高まる一方です。
米国民事訴訟は、海外でビジネスを行う企業は避けて通ることができません。
予期せぬ米国民事訴訟のeディスカバリに備え、Veritas Enterprise Vaultで証拠データをアーカイブ保持しておきましょう。
国内企業が海外から訴訟される可能性がある事案
- 日本企業をターゲットとしたクラスアクション
- 国際カルテルや海外腐敗行為防止法の違反疑い
- パテント・トロールの特許侵害訴訟
- (米国に子会社がなくても)製造物責任法で訴訟
- 役員/従業員の引き抜き
…など
米国民事訴訟は相手に証拠を要求し提出させる
- 当事者主義
- 90%以上がプリトライアルで和解
文書等提出要求 / eディスカバリとは
■文書等提出要求
争点に関連した情報が書かれている可能性のある
文書/電子情報の提出を相手に求めること。期日以内に提出する必要がある。
■eディスカバリ(eDiscovery)
- 費用は提出側が原則が持つ、5千万~3億円になることも
-
開示対象
- コミュニケーションに関する情報
- ログ、資料の修正履歴
- 秘匿特権(※1)、ワークプロダクト(※2)が適用できれば開示不要
(※1) 「依頼者と弁護士の間の法的助言を得るためになされた、秘密のコミュニケーション」であれば、相手方に開示しなくて良い
(※2) 「訴訟準備のために作成された文書等」は、相手方に対する開示の対象から除外される
メールボックスアーカイブ
<特長>
- 一台のメールサーバーが管理するデータ量を削減可能
- メールボックスサイズ制限によるメール運用作業軽減
- PST/NSF運用排除によるリスク軽減
- シングル インスタンスストレージ機能による冗長化排除
ポイント2. サーバー・ストレージの効率化
「ジャーナリング」とは、法規制に準拠するための仕組みです。メールボックスとの違いは以下の通りです。
-
1.メールボックス(メールボックス データベースに存在)
- プライマリメールボックス:ユーザーが利用するメインのメールボックス
- アーカイブメールボックス:ユーザーが長期間保持する必要があるメッセージを格納できる2次的なメールボックス
-
2.ジャーナリング(ジャーナルメールボックス)
- 「メールの原本」であり、組織の電子メールの保存またはアーカイブ戦略で使用
- 法規制上の要件や準拠の要件に対応するために、組織内のすべての通信を記録
Veritas Enterprise Vaultなら、ジャーナル・メールボックスのアーカイブも可能です。
ジャーナルアーカイブ
<特長>
- メール証跡保存
- WORM ストレージ (EMC Centera, NetApp Nearstore w/ Snaplock など)と連携した改竄防止
- ジャーナルメールボックスアーカイブ(移動)によりストレージ管理性向上
- シングル インスタンスストレージ機能による冗長化排除
ポイント3. ユーザー利便性向上
アーカイブの検索はWEBベースの検索画面「Enterprise Vault Search」を使います。
Exchange, Domino, ファイル, SharePoint など、アーカイブデータの種類を問わず共通のインタフェースで操作可能です。
▼一般ユーザーの個人メールアーカイブの検索例
Veritas Information Classifier(VIC)分類エンジン
Enterprise Vaultにはコンプライアンス対応の分類エンジンを搭載。Veritas Information Classifierは、分類エンジンと呼ばれるものでデータの中身をスキャンし、タグ付け・可視化する技術です。
大量の情報から検索条件を駆使して調査することは非常に労力がかかります。
Veritas Information Classifierは日々アーカイブされるデータをコンテンツの中身に対しポリシーを元にあらかじめ分類し、ディスカバリ対応の迅速化を支援します。
各国のプライバシー法や業界ルールなどのテンプレートやパターンを標準搭載しています。
そのまま使用することも、カスタマイズや独自のポリシーを作成することも可能です。
<特長>
- 900以上のパターン(生年月日、社会保障番号、クレジットカード番号、診療録など)
- 140以上のポリシー(GDPR, CCPA, HIPAA, Sarbanes-Oxleyなど、世界各国の規制に対応)
- 新しいパターンやポリシーを継続的に追加(ランサムウェア検出、COVID-19関連など)
- パターン、ポリシーのカスタマイズも可能
ソフトウェア版とSaaS版の違い
「Veritas Alta Archiving」は、SaaS型サービスのため従来のソフトウェア製品Enterprise Vaultで発生する構築・アップデート作業が不要です。システムリソースと保存先をVeritas社が提供するため、管理・運用工数を削減することができます。
Enterprise Vault | Veritas Alta Archiving (旧:Enterprise Vault.cloud) |
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運用面 |
オンプレミスに構築するため、下記が必要
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SaaSサービスのため、左記は不要 メール以外のコミュニケーションツールへの対応も容易 |
検索速度 | ハードウェア依存(拡張の難易度は優しくない) | 平均2秒以下 |
ライセンス | 全ての検出されたアカウント数 | アクティブなアカウント数 |
Enterprise Vault のアップデート | EVのアップデートが必要 | 四半期ごとに自動アップデート |
分類エンジン(VIC)のアップデート | EVのアップデートが必要 | 四半期ごとに自動アップデート |
アーカイブ対象に関するアップデート | 手動のインストールが必要 | 四半期ごとに自動アップデート |