株式会社トリドール(以下、トリドール)では、業務拡大に伴ってサーバ仮想化環境及びファイルサーバ用ストレージ導入を実施しました。同社では、サーバ内蔵のハードディスク・ドライブを活用してシステム運用を行ってきましたが、ディスク使用量の均衡を図る事が困難でした。また、ビジネスの急成長に伴うデータ量増加によるディスクの空き容量不足といった問題を解決すべく、新規サーバを増設するタイミングに合わせて、ネットワールドの提供するユニファイド・ストレージ「EMC VNXe」を導入する事で、仮想化によるサーバ集約とストレージ統合を実現しました。同社では「EMC VNXe」の優れたアクセス性能と信頼性はもとより、専門知識がなくても容易に扱える運用管理性、段階的に増設を行える拡張性など、急成長する同社ITシステムの要として活用していく構えです。

プロジェクトメンバー

株式会社トリドール 梶川 武浩 氏

株式会社トリドール
情報システム部
情報システム課

梶川 武浩 氏

株式会社トリドール 佐渡 敦 氏

株式会社トリドール
情報システム部
情報システム課

佐渡 敦 氏

株式会社トリドール 柳川 真章 氏

株式会社トリドール
情報システム部
情報システム課

柳川 真章 氏

株式会社トリドール

所在地 : 兵庫県神戸市中央区小野柄通7丁目1-1
開 設 : 1990年6月11日
資本金 : 13億1800万円
U R L : http://www.toridoll.com/
概  要 : 手作り感と圧倒的な出来立て感を演出することで新しい需要を創出し続けている、外食産業のリーディングカンパニー。家族で楽しめる焼鳥ファミリーダイニング「とりどーる」、とことん自家製にこだわったラーメン専門店「丸醤屋」、神戸・長田の味“ぼっかけ”が特徴の焼きそば専門店「長田本庄軒」等を展開しています。

プロジェクトメンバー

リコージャパン株式会社 上田 理晃 氏

リコージャパン株式会社
関西営業本部
兵庫支社兵庫ソリューション推進部
ネットワーク推進グループ

上田 理晃 氏

リコージャパン株式会社

所在地 : 東京都中央区銀座7-16-12
開 設 : 1959年5月2日
U R L : http://www.ricoh-japan.co.jp/

できたて感・手作り感を重視した飲食店を全国に展開

株式会社トリドール(以下、トリドール)は、本格讃岐釜揚げうどん 『丸亀製麺』や焼鳥ファミリー・ダイニング 『とりどーる』をはじめ、いつまでも愛され続ける地域一番店を創造している外食産業のリーディング・カンパニーである。同社がとりわけ積極的に出店を進めている丸亀製麺は、従来の外食産業のようにセントラル・キッチン方式を採用せず、各店舗で厳選した国産小麦を仕入れ、店内に設置された製麺機によって上質の麺を製造している。また、顧客の目の前で調理を行うオープン・キッチン形式をとることにより、臨場感や安心感のある店内で打ちたて・茹でたての本格的な讃岐うどんを提供している。 
このように、セントラル・キッチン方式を採用する従来型の外食産業と比べると、仕入れや労務管理など、各店舗にかかる負担はどうしても大きくなりがちだ。同社は、こうした店舗スタッフの負担をできる限り軽減するためにITシステムを積極的に活用している。同社 情報システム部の梶川武浩氏は「ITの力で店舗の皆さんにかかる負担を軽減できれば、その余力をお客様の満足度を高める部分へと振り向けられます。そして、当社は東京証券取引所第一部に上場する企業ですから、上場企業としてふさわしいIT統制も同時に求められます。このようなIT統制を実現しながらも、いかにして現場スタッフの利便性を高めていけるかということを考えながらITシステム全体の改良を行っています」と説明する。

サーバ内蔵HDDによる運用がディスク・スペースの効率利用の妨げに

同社の店舗数は、すでに全国において600店舗を超えている。このため、同社の業務を支えるサーバも増加の一途をたどっており、数年前からサーバの乱立が懸念されていた。そこで、2011年3月にはサーバ仮想化ソリューション(Microsoft Hyper-V Server)を導入し、サーバ統合を実施している。ただし、ディスク・ストレージにはサーバに内蔵されるハードディスク・ドライブ(以下、HDD)を使用していたことから、各サーバ間でディスク使用量の均衡がとりづらいという問題を抱えていた。 
これは、情報システム部による指導を通じて社内のITリテラシーが向上し、多くのユーザがファイルサーバにデータを確実に保管するようになったことが大きな理由として挙げられる。積極的な出店に伴って利用者やデータ量が増加したことも一因として考えられる。  
これに対し、同社 情報システム部の佐渡敦氏は「サーバ本体には予備のHDDスロットが搭載されていますので、HDDの増設によってディスク容量を増やすこと自体は容易です。しかし、増設されたHDDをそのサーバ上の用途だけできちんと使い切ることは意外と難しいのです。ディスク・スペースの効率利用を徹底するには、やはりそれぞれのサーバに内蔵されているHDDではなく、複数のサーバからさまざまな用途で共有できる本格的なストレージを導入する必要があると考えました」と述べている。

運用管理のしやすさと適切な導入コストが採用ポイントに

トリドールは、業務の拡大に伴って新規サーバを立ち上げることをきっかけに、サーバ仮想化環境とファイルサーバの両方で使用するストレージの選定を開始した。ここでは、優れたアクセス性能や可用性の確保を前提に、運用管理のしやすさ、性能重視のドライブと低コスト重視のドライブを混載できること、さらにはNFS、CIFS、iSCSIなど、さまざまなストレージ・プロトコルを同時に使用できることを技術的な要件として掲げた。同社は、いくつかのストレージ製品の選択肢の中から、ネットワールドが提供するユニファイド・ストレージ「EMC VNXe」の採用を決めている。 
同社 情報システム部の柳川真章氏は、VNXeを選択した理由について「機種選定の際には、まず運用管理のしやすさに注目しました。中長期的な視点に立つと、人事異動などによって異なる得意分野を持った社員がITシステムを管理するときも訪れるかもしれません。ストレージに詳しい社員ばかりではありませんので、どのような社員でも簡単な手順を学べばすぐに運用できる体制を築くことはとても重要です。VNXeには便利なストレージ管理ソフトウェア『EMC Unisphere』が付属していますので、ストレージの専門知識がなくてもひととおりの設定、運用管理を行えます」と説明する。 
佐渡氏は、さらに「ストレージに対する当社の技術的な要件を満たしながら、同時に当社の予算にもしっかりと収まるストレージ製品はVNXeだけでした。VNXeは、リーズナブルな価格設定によってスモール・スタートを可能にしながらも、ディスク・ドライブやソフトウェアなどの追加によって、かなりハイレベルな仕様にまで拡張していけるのが特徴です。このような優れたスケーラビリティは、当社のように急成長を遂げている企業にとって心強い味方といえます」と説明を続ける。

株式会社トリドール 構成図

サーバ仮想化環境とファイルサーバの両方でVNXe3300を活用中

2012年1月、トリドールは2台の新規サーバとともにVNXe3300を導入している。サーバとVNXe間はギガビット・イーサネットによって接続され、ストレージ・プロトコルとしてNFSを採用している。また、仮想サーバの収容率をさらに高めるため、サーバ仮想化ソリューションVMware vSphere 5へと移行している。 
トリドールにVNXeなどを導入したリコージャパン株式会社 関西営業本部 兵庫支社の上田理晃氏は、VMwareやNFSを採用した理由について「将来的にサーバ数がかなり増えることを想定し、仮想サーバの収容率をさらに高められるVMwareへの移行をご提案しました。また、ストレージ・システムとの接続にはもともとiSCSIを計画していましたが、VMwareからの扱いやすさを優先して最終的にはNFSを選択しています。トリドール様は、バックアップ・ソフトウェアを組み合わせたテープ・バックアップを実施しているため、NFSのようなファイルベースのプロトコルのほうがバックアップやリストアの運用が容易になるというメリットもあります」と述べている。
今回構築したサーバ仮想化環境では、合計10台以上の仮想サーバが稼働する予定。そして、この中には新たなファイルサーバも含まれる。ここでは、Windows Serverが稼働する仮想サーバ上でファイルサービスを提供し、そのディスク領域としてVNXeを活用している。EMC VNXe自身をファイルサーバとして運用し、クライアントPCから直接アクセスすることも可能だが、同社はセキュリティ面でのリスクを考慮し、あえて別立てのファイルサーバに対してアクセスを行う運用としている。なお、VNXeには、SASドライブとニアラインSAS(NL-SAS)ドライブの両方が搭載されている。SASドライブはアクセス性能が求められる本番環境で、またNL-SASドライブはテスト環境やファイルサーバでそれぞれ使用されている。

優れた拡張性を武器にトリドールの急成長を支え続けるVNXe

トリドールは、1,000店舗体制の実現に向けて『地域一番店』の出店を積極的に進めている。これに伴い、仮想サーバの台数や社内のデータ量もさらに増える見込みだ。同社のサーバ仮想化環境では、VNXeの優れたアクセス性能によって当初想定していた以上に数多くの仮想サーバを集約できている。今後、さらに多くのサーバを集約できるように、VNXeのディスク容量を増設する準備もすでに着手している。 
梶川氏は、「当社は、現在テープ・ストレージによるデータ・バックアップを実施していますが、12時間以上に及ぶバックアップ・ウィンドウが大きな課題となっています。VNXeのスナップショット機能で直近のデータ・バックアップを行い、それを補助する形でテープ・ストレージを併用するようにすれば、かなり運用が改善されるはずです。それ以外にも、よりアクセス性能が求められる用途にはソリッド・ステート・ドライブ(SSD)が役立ちそうですし、サーバ間との通信速度を高めたければ10ギガビット・イーサネット・ポートを追加してもよいでしょう。急成長する当社のITシステムを支える『要』のストレージとして、VNXeをこれからも積極的に活用していきます」と将来の展望を語る。

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