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RAID(レイド)

RAID(レイド Redundant Arrays of Inexpensive Disks)


RAIDの歴史

80年代後半にカリフォルニア大学バークレー校から「A Case for Redundant Arrays of Inexpensive Disks」という論文が発表されました。 直訳すると「安価なディスクの冗長的な配列」という意味になります。論文発表当時は、大容量化を行うためには高価な専用システムを使うのが普通でしたが、この論文では、それを市販されている安価なディスクを使用して実現しています。

この論文では、RAIDレベルは、RAID1〜5を定義していますが、現在での一般的なRAID構成は、ストライピングのRAID0と、RAID 5を拡張したRAID 6を含めたRAID0〜6と言えるでしょう。
※現在では高価な専用システムがなくなったためInexpensive(安価な)をIndependent(独立した)に変更して使用されている事も多いです。

RAIDを簡単に言えば、複数のハードディスクを使用して信頼性が高く、高速な大容量ハードディスク装置を実現する技術といえます。

RAIDの選択

RAIDを選択する場合に、PCに内蔵した内蔵RAID、外部に接続する外付けRAIDの二つがあります。

どちらが良い、悪いということはありません。HDDの項で説明したように、最近は単体大容量HDDが出回っているのでサーバに複数取り付けてサーバに付属しているRAID機能を使えば容量的には内蔵型で事足りてしまう事もあります。

通常サーバというと、1Uか2U程度ですので搭載可能なディスクは2〜4本です。導入後の予定として容量拡張予定無し、ディスクアクセススピード不問、データ保全の信頼度はある程度犠牲にしても問題無い、という事であればサーバ搭載型で問題ありません。しかし、将来に向けてデータが増える予定有り(拡張)、アクセススピードがそれなりに必要、データ保全や障害時もシステム停止しないシステム、を考えている場合は、外付けRAIDをお勧めします。

サーバを含むPCは、処理する(計算する)データをCPUに送り込んで結果を表示させています。 HDDの大容量化と共にCPUの処理速度も上がっていますが、HDDからの転送速度と処理速度には差がありすぎます。そこでHDDとCPUの間にあるシステムメモリにデータを一時的に蓄えてCPUに送り込むことで、スピードを上げています。しかし、システムメモリのすべてをデータキャッシュに使用できるわけではありません。

内蔵RAIDの場合は、HDD部分がRAIDになっていてもキャッシュの部分に関してはシステムメモリを大抵使用します。

一方、外部RAIDの場合は、専用コントローラにキャッシュ用のメモリを搭載していますので、カタログに載っているメモリ量をそのまま使うことが可能となります。

外付けRAIDの拡張性

サーバ内蔵の場合、ディスク領域を増やそうとするとHDDを大容量の物と入れ替えて増やすことが一般的です。しかし、最悪ケースとしてOSやデータのバックアップとリストア作業が必要となる場合も考えられます。

外付けRAIDの場合、多数のディスクで構成が可能ですから将来必要な容量を予測しておき、現在必要容量から使用する事が可能です。(将来的に2TB必要だが、現在は1TBで良い等。) 拡張時は、ディスク追加するだけでシステムを停止する必要も、データをバックアップしてリストアしてくる必要もありません。

運用しながら、HDDを筐体へ追加する事や、領域拡張を行うことが可能になっています。 SAN(ストレージエリアネットワーク) であれば、SANスイッチに新しいRAIDを接続してサーバから認識させるだけで新しいローカルドライブを増やすことが可能になります。

RAIDのパフォーマンス

RAIDは複数のDiskから構成されていますので、一つのデータを複数のディスクに対して並列処理を行うことで、ディスクI/Oを高速化しています(I/O=インプット/アウトプット)。HDDの項で説明したシークタイムなどの点がこれによって軽減されます。

また、先ほど書きました通り外付けRAIDには、専用のコントローラやキャッシュメモリが搭載されていますので、サーバからの要求に対して素早く対応できる様に設計されているのです。

RAIDレベルによるデータ保全

RAID構成には0〜6が様々なメーカーから出ていますが、一般的なのはRAID 0、1の組合せとRAID5です。

RAID構成の中ではディスクを一台のディスクとして扱うRAID 0(ストライピング)が一番速いのですが、可用性(耐障害性能)が乏しく、一台のHDDに障害が発生するとすべてのデータが壊れてしまいます。

一般ユーザーで使用することはあっても、サーバ配下で使用することはまず無いでしょう。そのため、最近では速度と可用性を同時に求める(容量はそれほど必要としない)場合にはRAID 1+0を選択されるお客様が多いです。

世間では0+1と呼ばれている方式もありますが、0+1はミラードストライプ、1+0はストライプドミラーで細かく見ると構成に大きな違いがあります。

0+1(ストライプドミラー)は、安価な拡張カードでも構成可能で一般に広まっている方式です。これは、RAID0(ストライプ)構成したディスクを、RAID1(ミラー)構成化します。RAID0構成をミラーしているだけですので、RAID 0を構成しているディスクがそれぞれ1台壊れるとデータすべてが壊れます。

1+0(ミラードストライプ)は、RAID1(ミラー)で構成されたディスクグループをRAID0(ストライプ)として束ねます。RAID1を構成しているディスク2台が、壊れない限りデータは保持されます。

1+0の場合、理論上ではありますが構成ディスクの最大半数が破損しても運用を続けられる事になります。
どちらも、RAID1(ミラー)を使用しますので搭載ディスク容量の半分しか使えませんが、信頼性がどちらの構成にあるのは明らかです。

次に一般的なRAID構成としてRAID5(パリティレイド)があります。

データ保存時にチェックデータ(パリティ)を生成して、各ディスクに分散保存しておく方式です。RAID1とは異なり複製をおこなっていのでディスク容量を大量に消費することはなく、RAID0とは違って高い可用性を持ちます。容量確保、可用性の両方のメリットを持つため、現在最もポピュラーな方式です。3台以上のディスクから構成することが出来ますが、パリティデータのためディスク1つ分の容量が使われます。

ハードディスクの中には様々なデータが入っています。そして、ハードディスクはコンピューターパーツの中で一番壊れるパーツでもあります。

あなたのハードディスクに入っているデータの価値はどれ位でしょうか?

RAID構成



次回 ILMへ続く
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