Home > Citrix > 導入事例 > 株式会社ワイズマン
2006年2月
詳細な資料はこちらからPDF(1.22MB)
介護/福祉事業者向けコンピュータシステムの開発、販売、サービスで国内トップクラスのシェアを持つワイズマンは、顧客満足度のより一層の向上を目的に、従来のパッケージ販売に加えASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)モデルによるサービス提供を開始した。ASPモデルを実現するための中核技術として、ネットワールドがサポートする「Citrix Presentation Server™」を採用することで、既存のソフトウェア資産を生かしながら効果的なASP環境を実現しています。
株式会社ワイズマン
経営企画部 部長
松浦 千尋氏
株式会社ワイズマン
ASP事業統括部 部長
餘目 司氏
株式会社ワイズマン
| 所 在 地 : | 岩手県盛岡市 |
|---|---|
| 設 立 : | :1983年6月 |
| 資本金 : | 9億9222万円 |
| 代表者 : | 代表取締役 南舘伸和 |
| 業務内容 : | 福祉施設/事業者向け、医療機関向け、地方自治体その他公益法人向けのコンピュータシステムの開発、販売、サポート |
福祉施設/事業者向け、医療機関向け、地方自治体その他公益法人向けコンピュータシステムの開発、販売、サポートの分野で10年以上の経験とノウハウを持つワイズマン。
1983年6月の会社設立からこれまで、ヒューマンインタフェースに特長を持ち、使いやすさを重視したパッケージの販売で顧客の信用を勝ち得てきた。
介護分野では身体状況や利用サービスの「履歴管理」が必要なため1人あたりの管理情報が多く、利用者のITスキルの有無に関わらず簡単に利用できることが重要になる。ワイズマンのパッケージ製品は、同社のノウハウを生かした専門性の高いソフトウェア製品であることはもちろん、「使いやすさ」により高い顧客満足度を実現してきた。
しかし、頻繁に繰り返される法改正に対応するためには、その都度ソフトウェアのバージョンアップやバックアップが必要となるため、ユーザーの運用負荷が極めて大きくなっている。それをなんとか軽減できないかということが大きな課題の1つになっていた。また、2005年4月の個人情報保護法施行に伴い、運用管理における個人情報保護など、セキュリティ面の強化も必要になってきた。
ASP事業統括部部長の餘目(あまるめ)司氏は、「福祉関連のシステムはバージョンアップが多いので、そのたびにCD-ROMを作成してユーザーに送付し、ソフトを更新するのではお互いにとって効率的ではありません。また、われわれの顧客は日本全国に広がっていますので、各ユーザー先に出向いて保守サービスを行うことも大きな負担になっていました」 と話す。
顧客の不満点解消と保守サービスの効率化を同時に実現することを目的に、ワイズマンではパッケージ販売中心のビジネスモデルに加えて、ASPサービスとしてソフトウェアを提供するビジネスモデルを採用することを決定した。
ASPによるサービス提供を決めたのは、ASPモデルであれば一定のコスト負担で常に最新のバージョンを利用できることはもちろん、システムやデータを顧客側に置かないことでデータ管理やバックアップなど個人情報保護の問題が解消できること、バージョンアップに伴うユーザーの運用負荷が軽減できること、セキュリティレベルの堅牢性が向上することなどのメリットが期待できるためだ。
またワイズマンの経営的な立場からも「ASPサービスによって継続的な収入が見込め安定した経営が実現できるほか、データセンターで顧客データの一括管理が可能なことからオンサイト保守の工数が低減し、保守効率を向上できることなどが期待できます」と餘目氏は話している。
ワイズマンではASPサービスの実現に向け、2000年頃からシステム化の検討をスタートしている。ASP化にあたっての最大のポイントは、基本的に既存のアプリケーションをそのまま利用することでASP化を実現することであった。そこでワイズマンでは、ASPモデルを実現するIT基盤としてネットワールドが提供するシトリックス社の「Citrix Presentation Server」を採用することを決定している。
Citrix Presentation Serverを採用した理由は、すでに社内イントラネットで使用する顧客管理システムにCitrix Presentation Serverを採用した実績があったためだ。CitrixPresentation Serverを導入したことで、既存のSFAシステムを有効活用しながらパフォーマンスの大幅な向上を実現している。餘目氏は、「Citrix Presentation Serverの導入で、既存パッケージ製品の優れたGUIをそのまま利用しながら容易にASPモデルに移行することが期待できました」と話している。
今回、ASPモデルの実現において重要になるもう1つの要素がシステム・インテグレーター(SI)パートナーの選定だった。SIを選定するにあたっての要求事項は、まず要求仕様であるCitrix Presentation Serverを中核に、Oracle9i DatabaseをWindows環境で総合的にサポートできる能力を持っていること、そして高い技術スキルとコミュニケーションスキル、豊富な経験と確かな実績があることだった。
そこでワイズマンでは、数社によるコンペを実施。SIパートナーとして新日鉄ソリューションズを、Citrix製品群の導入、設計、テスト、サポートに関してはネットワールドをパートナーとして選定している。
新日鉄ソリューションズおよびネットワールドがSIパートナーに選定された理由を経営企画部部長の松浦千尋氏は、「両社は、Windows環境での大規模なOracleデータベース構築をサポートできることはもちろん、堅牢なデータセンターでのハウジングを含めた運用監視までをサポートできる体制を有していることが決め手でした。また、提案段階から革新的システムの構築にともにチャレンジしてくれる姿勢が強く感じられました」と話している。
今回、ワイズマンが構築したASPシステムは、国内最大級の同時8000アクセスを前提に設計されたもの。新日鉄ソリューションズとネットワールドが培ったノウハウを生かし、実際のアプリケーションを使用したベンチマークテストを実施した。 Citrix Presentation Server が稼働するサーバのスペックは、Xeon 3.2GHz(一部で3GHz)、2CPU、4Gバイトメモリのサーバを使用。データコレクタ専用機を複数台用意し、Citrix Presentation Serverの負荷軽減とロードバランス機能の冗長化を実現している。
また、Citrix Web InterfaceおよびCitrix Secure Gatewayについても複数台のサーバを用意し、負荷分散と冗長化を実現。操作性とセキュリティの向上を両立させている。
今回の本番稼動のスケジュールは、2006年4月に予定されている介護保険法の抜本的改正にあわせたもの。餘目氏は、「2000年に介護保険法が施行され たとき以来のピークが予想されており、これにあわせてシステム構築を行ってきました。また、法律の施行から5年目で、ソフトウェアの買い替え時期とも重な ることからASP事業の本格化が急務でした」と話している。
ASPサービスは、2005年4月から限定的に250クライアント程度でパイロットユースを開始し、8月に本番稼動している。現在では、2000クライアント以上が使用。ユーザー企業数は毎月100社程度のペースで増えている。

Citrix Presentation Serverを導入したメリットとしては、既存のパッケージ製品をそのまま使えるため、現在の優れたGUIをそのまま提供することができるほか、ユーザーの再教育も不要なためパッケージ利用からASPサービスへのスムーズな移行が可能になったことなどがある。
「介護関連のシステムは、入力項目も多く画面遷移も複雑なため、HTMLベースのWebアプリケーションで再構築することは現実的でないと思っていました。Citrix Presentation Serverを使用することで、アプリケーションをほとんど作り直すことなく使用することができました」と餘目氏。
また、ユーザーの中には、ネットワーク環境としてフレッツISDNのような低速な回線を使用している会社もあるが、Citrix Presentation Serverを採用したことで、実用に耐えうるパフォーマンスを実現している。
松浦氏は、「Windows Terminal Service という選択肢も検討しましたが、公開アプリケーションが利用できない、大規模環境でのロードバランスができない、プリンタに制限が多い、クライアントPCのRC232Cデバイスが利用できないなど、制限が多く実用的ではありませんでした。Citrix Presentation Server の採用は正しい判断だと思っています」と言う。
中でも最大の効果といえるのは、高い顧客満足度を実現していること。ワイズマンでは、ASPユーザーへの満足度調査を行っており、その結果で「不満がある」と応えたユーザーは、画面遷移、サポート、セキュリティ分野で数パーセントだった。特に、「ソフトウェアのバージョンアップやバックアップを行わなくても良い」という点については、100%のユーザーが「満足している」という評価をしている。
今後の計画について餘目氏は、「Citrix Presentation Serverを活用することで“革新的”なASPを素早く構築することができました。ユーザーのアンケート結果を見ても顧客満足度は高く、今後さらに満足度を向上するために、パートナーとの連携を強化して行きます。これにより優れたインフラと魅力的なソフトウェアを提供し、パッケージ販売とASPサービスの相乗効果によってビジネスの2桁成長を目指します」と話している。