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CHAPTER 1:今流行りの「SDN (Software Defined Network)」とは

SDNイメージ

インフラ環境の仮想化によるデータセンターやインターネット経由で仮想インフラを提供するクラウドサービスを利用したビジネスが一般的になってきたことで、従来のネットワーク技術では対応することができない状況が増えてきました。そこで登場したのが、SDN(Software Defined Network)です。SDNとは、ソフトウェアでネットワークを仮想的に作り出すことを指しており、ネットワークエンジニアでなくとも、迅速且つ容易に顧客にあったネットワークを提供し、ビジネスを加速させることに貢献することができるのです。また、SDNは大きく分けて2つの種類に分けられており、それぞれに特徴をもっています。

イラスト

クラウドでは迅速にサービスの提供を求められている事から、従来のネットワーク技術では対応できない場面が増えてきています。

エンジニアから一言

従来のネットワークの問題点

上記にあげている従来のネットワークの問題点が生まれてしまった原因は、ネットワーク自体が1990年代から2000年代まで技術的な進化をしなかった事と、クラウドサービスの誕生によりITサービスの業態が劇的に変化した事が要因であり、そして、もう既に従来のネットワーク技術では対応できない状況が起きてしまっている中で、新たなネットワーク技術が求められたのだと考えられています。

● ホップ・バイ・ホップ

ホップ・バイ・ホップ

ホップ・バイ・ホップは一般的には「OpenFlow」の事を指しています。OpenFlowは、従来のスイッチの役割である「管理・制御・転送(人間/脳と体)」の部分を「管理・制御(脳)」と「転送(体)」に分割し、全てのスイッチの「管理・制御」を外部の「OpenFlowコントローラー」が担い、「転送」のみを「OpenFlowスイッチ」が行うことで、ネットワークの「管理・制御」を一元化することができます。また、OpenFlowプロトコルは「Open Networking Foundation」で規定・標準化されており、OpenFlowプロトコルに対応しているOpenFlowスイッチであれば、どのベンダーのOpenFlowコントローラーからでも一元的に管理・制御を行うことが可能です。

● オーバーレイ

オーバーレイ

オーバーレイは仮想ネットワークを制御し、複数の仮想ホストで構成されている仮想環境内の仮想スイッチ間をVXLANやNVGRE等のトンネリング技術を使って、既存の物理環境を意識せずに仮想L2ネットワークを延伸することが可能です。イメージとしては、パケットが仮想スイッチ間を飛行機で移動する感じに似ています。これにより、既存の物理環境にあるネットワーク機器に大幅な設定変更を行う必要がありません。また、大規模な仮想環境で問題となっているVLANのスケーラビリティをVXLAN、NVGREを使用することで、約1677万の仮想ネットワークを作成する事ができるので、この問題を解消することができます。

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